「今、私たちの学校は...」のロモンが初めて挑むラブコメ演技...その「豹変」ぶりにも驚かされる「ブランディングイン聖水洞」

2025.3.18(火)

"Kゾンビ"ブームを加速させた世界的ヒットドラマ「今、私たちの学校は...」(2022年)でカリスマ高校生役を演じ、一躍話題となった"パク・ソロモン"ことロモン。甘いマスクに抜群のスタイル、進化し続ける演技力で、ネクストブレイク俳優として注目を集めている。

Instagramのフォロワー数は約650万人超と、すでに韓国のライジングスターとしての人気は十分のロモン。そんな彼が初のラブコメに挑戦したオフィスドラマ「ブランディングイン聖水洞」が3月21日(金)より衛星劇場にて日本初放送される。

韓国・ソウルの聖水洞(ソンスドン)にあるマーケティング会社を舞台に、冷血な仕事人間である女性チーム長・ナオン(キム・ジウン)と、どこか抜けているインターン生・ウノ(ロモン)の一風変わったラブロマンスが繰り広げられる本作。

性格も価値観も職場の立場も正反対で、いつも衝突してばかりの2人に予期せぬ事態が発生。それは思いがけずキスを交わした瞬間に2人の魂が入れ替わってしまったこと。お互いの体で過ごすうちに、それまで知らなかった相手の立場を理解し始め、2人の間に尊敬の念と愛が芽生えていく。

「今、私たちの学校は...」でのクールなイメージが強かったロモンだが、本作では一転、"ワンコ系"ともいうべき、温厚な年下男子・ウノを愛嬌たっぷりに演じている。しかし魂が入れ替わってからは、冷血なナオンがリアルに憑依したかのような威圧的な態度に。魂が元に戻ったり変わったりする度に、そのスイッチが切り替わるような見事な変貌ぶりに驚かされる。

また、ポップなラブコメ路線かと思いきや、韓国の社会問題やマーケティング業界の裏側までしっかりと描き込まれた本格オフィスドラマの様相も。工場のリブランディングやブランド会社同士の不平等さにも切り込むなど、骨のある脚本に次第に引き込まれていくはずだ。

さらに驚かされるのが、ナオンを取り巻くサスペンスフルな展開だ。社内に敵が多い彼女は、その失墜を狙う者たちの企みで命まで狙われるハメに。動機のある疑わしい人物があまりに多く、犯人の捜査が難航する中、ドラマ後半ではウノの様子が急変。素直で愛らしかったその人格が、ある"真実"を知ったことで別人のように冷たく変わってしまうのだ。そこには2人の出会いや"魂が入れ替わる"きっかけとなった最初のキスとも深く関わりがあるのだが...。

魂の入れ替わりや、前半と後半で別人のように豹変するロモンの多面性にも引き込まれる本作。練り込まれたストーリー展開はもちろん、随所で表情や口調を巧みに変化させる彼の繊細な芝居にも注目したい。

文＝川倉由起子

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