えくぼが可愛いシン・ミナの笑顔が沁みる...「損するのは嫌だから」とはまた違う、癒し効果満点の母娘のドラマ
2025.1.8(水)
王道の"ラブコメ展開"が反響を呼んだ韓国ドラマ「損するのは嫌だから」で、キム・ヨンデ演じる"年下男子"と偽装結婚するヒロインを演じたシン・ミナ。
振り切った全力のコメディ演技や鉄板の胸キュンシーンが支持を集めたミナだが、そもそも「海街チャチャチャ」(2021年)をはじめとするこれまでの代表作から想起する"女優シン・ミナ"のイメージといえば、"癒しのアイコン"。そんな彼女のヒーリング効果に溢れた主演映画が、2024年5月に日本でも劇場公開された映画「母とわたしの3日間」(2023年)だ。
1月31日(金)にKNTVにてTV初放送される「母とわたしの3日間」は、亡くなって3年が経ち、天国から3日間の休暇を与えられて地上に降り立った母・ポクチャ(キム・ヘスク)が娘・チンジュ(シン・ミナ)のもとを訪れるファンタジックなヒューマンストーリー。
アメリカの名門大学で教授を務める娘を誇りに思い、その活躍ぶりを楽しみにしていたポクチャだったが、休暇のルールを案内する天国の新人ガイドに連れてこられた場所は、意外にもかつて自分が営んでいた小さな食堂。そこで料理を作るチンジュの姿を見て、ポクチャは戸惑うやら、いらだつやら...。
現世を生きるチンジュには、すでに召されたポクチャの姿は見えず、声も聞こえない。大学教授という地位を捨てて田舎で地味な生活を送るチンジュを見て、「これじゃ私と同じだ。あんなに苦労して勉強させたのに」とボヤキが止まらないポクチャ。幼いチンジュが学問を究められるよう叔父夫婦に預け、自分は身を粉にして働いた――そんな若い頃の記憶が蘇る。
だが次第に、チンジュが自分に対し、やりきれない寂しさと後悔の念を抱えていることを知る。ポクチャが良かれと思ってチンジュを親戚に預けたことを"捨てられた"と認識し、アメリカにいてポクチャを看取れなかったことを悔やむチンジュを見るにつけ、ポクチャの胸に「娘を救ってあげたい」という思いが強くなっていく。
脚本は、大ヒットした映画「82年生まれ、キム・ジヨン」(2019年)で女性の支持を集めたユ・ヨンア。回想シーンでの、ポクチャが持ってきた大量のおかずに学生時代のチンジュが苛立つ場面や、深夜のマクドナルドで溶けすぎたソフトクリームを握りしめながら「お母さんはもう帰りのバスの中よ」とメッセージを送るポクチャの寂しい後ろ姿など、どうしようもなくリアルな母娘のすれ違いが胸に迫る。
過去に囚われ悔やむチンジュを、この3日間の休暇の間に何が何でも救いたい。"国民の母"と慕われるベテラン女優キム・ヘスクが体現する深い母の愛に、涙が止まらない。そしてミナが、過去を悔やむチンジュを抑えた演技で繊細に表現している。
傷ついた娘と、その姿にただそっと寄り添う母。切ないストーリーを締めくくるのは、ミナのチャームポイントであり、ヒーリング効果の源でもある"えくぼ"だ。ミナ演じるチンジュの両頬にチャーミングなえくぼが浮かぶ時、母と娘に小さな奇跡が訪れる。
料理上手のポクチャと、餃子を100個作ってその味を再現しようと頑張るチンジュ。田舎の食堂が舞台なだけに、劇中に登場する温かみのある家庭料理の数々にもヒーリング効果がたっぷり。40代に突入した今もその透明感あふれる美貌は変わらず、"国民の癒し"として愛され続けるシン・ミナの豊かな感情表現にも注目しながら、母と娘のドラマを見守りたい。
文=酒寄美智子
放送情報【スカパー!】
母とわたしの3日間
放送日時:2024年1月31日(金)20:00~
チャンネル:スカチャン1(KNTV801)、KNTV
※放送スケジュールは変更になる場合があります
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