にじさんじ・三枝明那が1stソロライブでファンに伝えた熱い気持ち「ここで終わりじゃない、まだ続くんだ」

2024.12.14(土)

VTuber/バーチャルライバーグループ「にじさんじ」に所属する「三枝明那」が「Saegusa Akina 1st Solo LIVE "Unity"」を武蔵野の森総合スポーツプラザ メインアリーナにて開催した。

初の単独公演ということで、ファンも本人も待ち望んでいた本公演は三枝が壁を壊して出てくる演出からスタート。1曲目の「あさが来る！」でファンの心を鷲掴みにすると「楽しんでいってください！」と告げ、勢いそのままに「うぇいびー」を披露。立て続けのアップテンポな曲に会場も配信も一気に引き込まれる。

MCでは三枝らしいマシンガントークを披露。様々なコール＆レスポンスをファンと共に楽しみながら、「もっと声出していいぞ！」と煽ることも忘れない。

「雨降ってきたから、着替えてくるわ」ではじまった「ラブヘイト」は三枝も所属するグループ「Rain Drops」の曲。懐かしい衣装と曲にファンから歓喜の声が上がる。続く「シャロウ」も「Rain Drops」からの披露。月日が経っても色褪せない2曲がファンたちを魅力した。

ここからは一転してカバー曲パートへ。「終末じゃない」では画面上にもう1人三枝が現れる演出が。この三枝はよくみると、トレードマークの赤いポイントカラーを青色にしており終末の世界観に合わせたドッペルゲンガーのようなものだろう。最後には2人が重なり、衣装が変わった三枝が出現しファンからうれしい悲鳴があがった。ここまで少し荒廃した世界観を表現してきたライブは新衣装と共に明るい世界へ。「テレキャスタービーボーイ」「浮遊感」「マーシャル・マキシマイザー」と三枝の歌ってみた動画で人気の曲たちが続く（「浮遊感」は現在非公開）。どれも爽やかな疾走感あるメロディーが特徴で、三枝の低音に支えられながらも軽やかな歌声が楽曲を彩る。

一息つき、新衣装を紹介する際にはファンたちに「いっぺんに喋んな！」と愛のムチをいれつつ和気あいあいと進み、オリジナル曲に戻ったライブは「アナザーシェード」でスタート。

曲途中でファンたちのレスポンスをしっかり受けながら、三枝の力強い歌声が会場を包む。「RED」ではステージ上に旗が登場。三枝の歌声に合わせて、ファンたちを先導するかのように左右に揺れる。サイリウムで真っ赤に染まった会場に赤い旗と炎が更なる輝きを与え、会場のボルテージを引き上げた。休む暇なく、披露された「リテラシー」では旗を持っていた人物たちがダンサーとして舞台を支える。妖しい雰囲気が続く曲に三枝も声とダンスで華を咲かせた。

「皆が聴きたい曲やります」という何とも甘い響きではじまったのは「ダーリン」予想外の選曲に会場からは一際大きな歓声があがる。続く「心做し」は前曲とのギャップもある感動的なカバー曲。三枝の温かな声に会場全体が酔いしれた。次に披露された「はんぶんこ」は「一緒にいるから」の歌詞の次にファンに向かって「ほんとだよ」と囁くライブならではの粋な演出が。直後のMCで「ダーリン」を披露することにとても緊張していたと話した三枝だが、「ダーリン」含め圧巻のパフォーマンスだった。

ライブは終盤戦へ。「Funeral」でタイトルにあるような別れを彷彿とさせる切ない歌声を披露すると、「エゴロック」「ララバイ」と盛り上がる曲をトロッコで会場を回りながら疲れを感じさせない歌声で歌い上げるとファンたちの赤色が四方に揺れる。最後の曲は「prayers」祈りを込めた歌声と「おれはここにいるぞ」の叫びにファンたちが応え、幸せな空間を構築しつつライブは幕を閉じた。

アンコールでは衣装チェンジ。軽やかに舞うような歌声で「曖昧劣情Lover」を披露すると、会場は1曲目かのような熱気に戻っていった。ラストMCでは「お前らが大好きだ」とファンにストレートな愛を伝えながら感謝も忘れない。「ここで終わりじゃない、まだ続くんだ」そんなファンにとっても嬉しいメッセージも込められ披露された新曲「UNITY」は三枝自身がオープニングのような曲と言いつつも、トリを飾るにもふさわしい三枝の魅了が詰まった曲だった。

この曲は12/8から配信が開始されているので、是非聴いてみてほしい。

「また会おう！」そうして三枝は帰っていった。しかし、これは別れではないきっと始まりだ。これからも彼の歌声はどこまでも広がっていく。

文＝田中諒
⒞ANYCOLOR, Inc.

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