本島純政・上村謙信、仲が急速に深まったのは「役作りノートの交換」
2024.11.11(月)
読売テレビの新枠「ドラマ DiVE+(プラス)」が始動。その1作目として本島純政と上村謙信がW主演を務める「未成年~未熟な俺たちは不器用に進行中~」が11月4日よりスタートした。
本作は、韓国の電子コミックで全世界で643万View超えを記録する同名人気BL作品の実写化。他人に無関心な優等生・水無瀬仁(本島)は、破天荒でクラスの問題児・蛭川晴喜(上村)と関わらないように学生生活を送っていたのだが、ある日、水無瀬が学校の外で父親に殴られて傷だらけの蛭川の姿を見てしまい...。学校では見えなかったお互いの一面を知った2人は、次第にこれまで感じたことのない感情が芽生えてくるといった内容だ。
期待が高まる本作について、本島と上村にインタビュー。ふたりの役どころや、急速に仲良くなったという2人のLINE事情などについて、たっぷりと語ってもらった。
――出演が決まったときのお気持ちを教えてください
本島「率直に嬉しかったです!8月まで放送していた『仮面ライダーガッチャード』で僕が演じていたキャラクターと、また僕自身とも、ほぼ真逆の性格の役だったので "役者としての大きな一歩になるんだろうな"とすごくわくわくしました」
上村「最初にお話をいただいた時は、すごくびっくりしました。普段はグループで活動していて、こういった経験があまりなかったので嬉しかったです。また、グループでの姿とは違った一面を見せられるチャンスになったらいいなとも思いました」
――原作を読んでみて、どんな感想を持ちましたか?
本島「未成年というすごく曖昧な時期、何事においても"やりたい"と言う気持ちはあっても、成人じゃないからできないこととかもある時期の中で、2人が痛みを抱えながらも歩みよっていく姿がすごく良いなと思いました。それから、2人の共通点として、親との関係に悩んでいるという点もあったので、そこは読んでいて、すごく引き込まれましたし、これがドラマになって、もっとより鮮明になっていくことで、同じような境遇で苦しんでる人に少しでも寄り添うことができたらいいなと思いました」
上村「画がすごくキレイで、とてもおもしろいなと思いました。純政くんが言ったように、大人だったら自分で判断できることも、未成年だから、出来ないことやもどかしさ、葛藤があったりして。でも、その中で水無瀬と出会って蛭川がどういうふうに成長していくのか、ドラマ化がすごく楽しみです」
――クランクインまでに準備したことはありますか?
本島「何気ない日常の中でも水無瀬でいることを意識していました。例えば、日常生活の中で、水無瀬だったら、ここで単語帳を開いて勉強してるのかなって考えたり、塾の広告に目が行くのかなということを思ったり。そういうことを考えるうちに、自然と自分の中に水無瀬というキャラクターが落ちてきました」
上村「シーンごとに蛭川がどういう感情でいるのか、どういうふうに存在しているのかを考えながら、監督と相談しながら蛭川というキャラクターを作っていきました。それから、蛭川の所作や言葉に力があるように思えたので、間を大切にしながら演じています」
――実はおふたりとも、演じる役とは真逆の一面もありますよね
上村「そうですね。絵が上手という役なのですが、僕は周りの人から"ある意味画伯"といわれているので蛭川が羨ましいです(笑)。蛭川を演じている時はなりきって、絵が上手い人の所作を意識しています」
本島「僕も普段ははしゃぎがちな性格なので、クランクインする前から落ち着くように意識しています。ただ、その一方で、クールな役ではあるけど、無関心になってはダメだと監督からヒントをいただいたので、シーンごとにちゃんと心を動かして、目の前で起きていることに素直に反応することを意識しています」
――水無瀬も蛭川も、その時誰と一緒にいるかによって在り方が変わりそうだなとも感じました
本島「そうですね。母親と友達と蛭川、それぞれ誰といるかによって違った表情を出すようにしたいなと思っています。母親の前ではいい子である自分を作って、友達といるときはフランクで、蛭川といるときは友達には見せない、取り繕うことのできない、ある意味、一番素のままの水無瀬でいることを意識しました」
上村「僕も話す相手への矢印の濃さを意識するようにしています。自分の気持ちに蓋をしてしまう蛭川がいろんな登場人物へ『どう思っているのか』とか、『水無瀬への思いはどうなのか』ということは常に考えています。特に、父親と水無瀬とのシーンは対比が分かるよう意識しています」
――用意周到に現場に入ったおふたり。それでも、いざ現場に入ってみて大変だったことはありますか?
本島「シーンの順番をバラバラに撮っているので、頭の中でごちゃごちゃにならないようにということは意識しています。でも、監督と"蛭川との関係性が今どうだから、ここまでやってもいいんじゃないか"とディスカッションしながらお芝居をしているので、すごく安心して、どっしり構えて現場にいることができています」
上村「僕は蛭川家でのお父さんとのシーンが印象的でした。蛭川の抱える闇があらわになる部分でもあるので、丁寧に演じさせていただきました」
――未成年感や学生感を出すために意識していることはありますか?
本島「僕は、高校の同級生に会ったり、高校の担任の先生に会いに行って、学校探検させてもらいました。その時にどんな学生だったかを聞いたり、卒業アルバムを見たりして、いろいろ思い出しましたね」
上村「僕はもう25歳なんですけど、制服を着て、校舎で撮影していたらふと自分の学生生活を思い出しましたね」
――おふたりの関係性についても教えてください。SNSからも仲の良さが伝わってくるのですが、仲良くなったきっかけはありますか?
本島「もう最初に会ったときから話が合うし、作品に対する熱量が同じで、自然と仲良くなりました。クランクインする前に2人でカラオケに行って、1話から4話の台本の読み合わせを全部やったりもしたんです」
上村「本当に自然と仲良くなったよね。純政くんは、今まだ19歳なんですけど、5歳差とは思えないくらいしっかりしているし、その一方で19歳らしい等身大なところもあって、本当にすごいなって尊敬しています。本当に2人とも熱量が一緒というか、向いてる先が一緒なので"絶対いいドラマにしたいね"って話を韓国料理を食べながらしたこともありました」
本島「おいしかったよね。2人で"命かけて頑張ろう!"みたいな話をして」
上村「そうそう。基本はドラマの話をしつつ、これまでの2人の活動についても話をして楽しかったですね」
本島「それから、お互いの役作りノートも交換しました。謙信くんに"どうやって役作りしている?"って聞かれて、送ったら、謙信くんも同じようなものを書いて送ってくれて」
上村「そうだったね。役づくりノートを作っていると聞いて、僕もなんとなくは書いていたのですが、純政くんがどんなふうに考えているかを教えていただいて、蛭川をどうやって作っていくかの参考になりました」
――作中では、真逆な性格のふたりがお互いに惹かれあっていくところが1つの見どころです。おふたりは、自分にはなくて相手が持っているところ、いいなと思うところはありますか?
本島「シリアスなシーンを撮影する時に、謙信くんがすごく役にのめり込んでいて、カットがかかっても、その役が抜けないのがすごいなと思いました。僕自身、そこまで役にのめり込めたことがなかなかなかったので、うらやましいなって思いましたし、それによって僕の感情を引き出してもらったところもあって。僕もカットがかかっても涙が止まらなかったんですよね。そうやって相手の感情を引き出してくれるお芝居をする姿は見習うべきところだなといつも思っています」
上村「純政くんは、原作で読んだ水無瀬という雰囲気のまんまですごいなと思いました。それにより自然と蛭川として心が動きますし、純政くん自身は"水無瀬と全然逆のタイプだ"って言っているんですけど、僕から見たらまったく感じないくらいです。それぐらい役に向き合ってるんだと思うとすごいなと尊敬しています」
――ありがとうございます。最後に、本作の見どころを教えてください
本島「2人が徐々に歩み寄っていく感じが、すごく丁寧に描かれています。キュンキュンポイントもあります。それとは別に、大人になるまでの苦しさがストーリーの中で描かれているので、2人の成長日記でもあるかなと思っています。未成年だからこそのもどかしさ、未成年だからこそできるわくわく感、青春感どちらも楽しんでいただけると思います。ぜひお楽しみに!」
上村「タイトルの通り未成年の葛藤やもどかしい描写がありますが、その中で関わる事のない2人が徐々に交わっていくところは、みなさんにキュンキュンしていただけるのではないかと思っています。また、恋愛だけではなくていろんな方面でも楽しめる物語となっているので、是非観てもらえたら嬉しいです」
取材・文・撮影=於ありさ
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