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菅田将暉主演「ミステリと言う勿れ」は永山瑛太、白石麻衣、柄本佑、門脇麦、松本若菜ら作品を魅力的に彩った多種多様な俳優陣にも注目

2024.10.30(水)

「ミステリと言う勿れ」
「ミステリと言う勿れ」

ドラマ「ミステリと言う勿れ」(2022年)は、菅田将暉演じる大学生・久能整が人に寄り添いながらおしゃべりを続けて事件を解決していく新感覚なミステリー作品。事件の謎解きはもちろんのこと、事件に関わる人々との会話により、いつの間にか登場人物たちが抱えるさまざまな悩みも解いていく様が話題になった。また、白石麻衣、柄本佑、門脇麦、松本若菜ら毎話登場するゲストも本作をより魅力的な作品に見せていた。

「ミステリと言う勿れ」
「ミステリと言う勿れ」

(C)田村由美/小学館 (C)フジテレビジョン

第1~3話に描かれた「バスジャック事件」で登場し、第11話と最終話で描かれた「横浜連続殺人事件」でも再び登場した犬童家のメンバーはインパクトが大きかった。整のよき理解者でもある犬童我路を永山瑛太、我路が行方を追っている妹・愛珠を白石麻衣が演じるなど、その豪華さでも話題となった。

白石麻衣は、行方が分からなくなっている愛珠役ということもあり、それぞれの回想シーンと肖像画でしか登場しない。だが、その屋敷に飾られている着物姿の肖像画は美しく存在感抜群。我路らが本気で心配して探し回るのも納得させられる。第11話と最終話で再び愛珠は登場するが、この回は彼女の死の謎に迫るため、過去の彼女の日常が描かれる。そこには、病弱で普通の生活ができないと人知れず悩む姿も。寄木細工作家の工房で涙する姿に目を奪われた人も多いはずだ。

「ミステリと言う勿れ」
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(C)田村由美/小学館 (C)フジテレビジョン

第4話では、柄本佑が記憶を失った爆弾魔・三船三千夫を演じた。顔が隠れるほど長く伸びた髪形で、ボーっと一点を見つめたりするなど、異様な雰囲気で圧倒的な存在感を出していた。整との会話から少しずつ記憶を取り戻していくが、三船が徐々に思い出していく過程を、繊細な表情の変化で見せていた。

「ミステリと言う勿れ」
「ミステリと言う勿れ」

(C)田村由美/小学館 (C)フジテレビジョン

第5話以降に登場する門脇麦演じるライカは謎多き人物。入院している妹・千夜子がいて、話しにくいことや他人に聞かれたくないことはマルクス・アウレリウスの「自省録」を利用した暗号で話してくる。そんな少し風変わりでミステリアスな彼女と整は交流を深め、放火殺人事件を調べていく。そしてあるとき、実はライカは千夜子の中にいるもう1人の人格と判明する。

これまで機械的な話し方をしていたライカだが、千夜子に戻った途端、人間らしい抑揚がある声色に。その第一声を聞いただけで、千夜子とライカは別人格であることを伝える門脇の演技力には感服させられる。表情もどこか悟っている風なライカと違い、千夜子は幼くて儚げ。この違いを見事に表現した彼女の演技力があるからこそ成り立った役といえる。

第11話と最終話に登場する松本若菜が演じた刑事・猫田十朱は、伊藤沙莉演じる風呂光の成長を促す大事な人物。連続婦女暴行殺人事件の犯人から刺されてもなお手錠をかけるパワフルさを持つ猫田を松本はクールに演じた。松本といえばクルクルと変わる表情の豊かさが魅力のひとつだが、今回は笑顔を封印して感情はそこまで出していないのが特長。その表情やたたずまいから男社会で生きる彼女の意気込みを感じさせられる。

「ミステリと言う勿れ」
「ミステリと言う勿れ」

(C)田村由美/小学館 (C)フジテレビジョン

彼女たち以外にも、第6、7話で登場する岡山天音と早乙女太一、第11話と最終話に登場する北村匠海といった演技派がズラリとそろっている本作。整と共にストーリーを動かしていくゲスト出演のキャストの演技にも注目してみると作品がより味わえるはずだ。

文=玉置晴子

放送情報【スカパー!】

ミステリと言う勿れ
放送日時: 11月16日(土)12:00~
チャンネル: 映画・チャンネルNECO
※全12話一挙放送
※放送スケジュールは変更になる場合がございます