「太陽の末裔」から8年...2児の父となったチン・グ自身の「父性愛」に心打たれる渾身のサスペンススリラー

2024.5.31(金)

2016年の初放送当時、社会現象レベルのヒットを記録した韓流ドラマ「太陽の末裔 Love Under The Sun」。"永遠のドリームカップル"と称された主演のソン・ジュンギ＆ソン・ヘギョはもちろん、「涙の女王」(2024年)が世界的ヒットを巻き起こしているキム・ジウォン、「梨泰院クラス」(2020年)の悪役でブレイクしたアン・ボヒョン、SHINeeのリーダーとしてもソロアーティストとしても躍動するオンユと、出演キャストのその後の活躍ぶりは周知の通り。ソン・ジュンギ演じる陸軍大尉・シジンの直属の部下であり親友・デヨンを演じたチン・グも、その一人だ。

チン・グが極限状態に置かれた父親を演じて注目を集めた2022年の主演ドラマ「優越な一日」が、6月18日(火)よりKNTVにてTV初放送される。

「太陽の末裔」では、エリートコースを歩む軍医ミョンジュ(キム・ジウォン)との身分違いの恋が視聴者の共感を呼び、ジュンギ＆ヘギョの"ソン・ソンカップル"に劣らぬ人気を獲得。同時に、シジンとの命を預け合うほど固い信頼と熱い友情は"第3のカップル"と呼ばれ、こちらもドラマのヒットに大きく貢献したことは間違いない。

そんな彼も今年7月で44歳に。プライベートでは2児の父でもある彼が「優越な一日」で見せているのは、娘の命を救うため極限の状況に追い込まれていく父親の姿だ。

「優越な一日」は、同名の人気WEB漫画が原作のサスペンススリラー。救急隊員イ・ホチョル(チン・グ)の中学生の娘スア(チョ・ユハ)がある日突然、誘拐される。誘拐犯の要求は、2年前にホチョルが遭遇した未解決連続殺人事件の犯人を捜し出すことだった。

家族を愛し、救急隊員としての仕事に打ち込んでいたホチョル。だが、裕福な女性ばかりを狙った"リッチガール連続殺人事件"の犯行現場に遭遇し、自身も切りつけられて大けがをする。そのトラウマで2年経っても職場復帰できずに苦しむホチョルを支えるのは、「愛する娘にカッコいい姿をもう一度見せたい」という思いだ。そんな中、同一犯によるものと思われる新たな殺人事件が発生。一連の事件で唯一犯人の姿を見ているホチョルは家族に危険の矛先が向かないよう警戒するが、一瞬の隙にスアが連れ去られてしまう。

スアを乗せた乗用車を必死で追い、命も顧みず勇猛果敢にボンネットに飛び乗って連れ去りを阻止しようとするホチョル。スアのためなら命すらも投げ出しかねないホチョルの強烈な覚悟を、チン・グが壮絶な気迫とアクションで生々しく体現する。

そして新たな殺人が発生。極限の状況まで追いつめられ、もはやスアを救うことしか考えられなくなったホチョルは、目に涙をためながら誘拐犯の要求を受け入れ、無謀な行動へと突き進む。"愛するわが子のためなら何でもする"という切実な親としての感情が弱みとなって、ホチョルは後戻りできない事態へと追いつめられていく。年齢を重ねたチン・グの、娘のためにすべてを投げ打って駆けずり回る迫真の父親像が胸に迫る。

誘拐犯から言い渡された猶予は24時間。世界的に大ヒットした米ドラマ「24-TWENTY FOUR-」シリーズの例を挙げるまでもなく、この"タイムリミット"の存在がドラマに強烈な緊迫感と没入感をもたらす。緊迫感あふれるストーリーに加え、守るべきものを持った男の"弱さ"と"強さ"を矛盾なく体現するチン・グの表現力に釘付けになる衝撃作だ。

文＝酒寄美智子

• "日本版"ファンのチン・グが語る！韓国版「リーガル・ハイ」との違いとは？
• ＜宇垣美里のときめくシネマ＞「ＲＲＲ」「チャトラパティ｣「あなたがいてこそ｣ 次々繰り出されるハイカロリーな映像に心がたぎる
• BTS、SEVENTEENのカバーや「涙の女王」OSTの歌唱も...ZEROBASEONE、TWS、ILLITら注目の第5世代が躍動した「KCON JAPAN 2024」