EXO-D.O.ことド・ギョンスのキレっぷりが痛快！演技ドルの実力を見せつけたアウトローな検事役

2023.10.18(水)

メンバーが相次いで入隊・除隊する中、7月に7thフルアルバム「EXIST」をリリースし、実に3年8ヶ月ぶりとなる"完全体"でカムバックを実現したEXO(エクソ)。メインボーカルの一角を担うD.O.(ディオ)のパワフルな歌声も注目を集め、国内外の音楽チャートを賑わせたことも記憶に新しい。

アーティストとして幅広く活躍する一方で、本名のド・ギョンス名義で俳優活動を行うD.O.は、"演技ドル"としても高い評価を獲得。その彼が除隊後復帰作に選んだ作品が、アウトローな検事・ジョンを演じたドラマ「リーガル・クレイジー真剣勝負」(2022年)だ。

12月2日(土)よりKNTVにてTV初放送(11月8日(水)に第1話先行放送)される「リーガル・クレイジー真剣勝負」は、正義感こそ人一倍だが協調性は皆無という新任検事・ジョン(ド・ギョンス)が主人公。先輩検事のアラ(イ・セヒ)を振り回す、お騒がせな日々を送っていると、ある時"瑞草洞女性殺人事件"の担当になる。第1話では、自首してきた男性の取り調べをしていたジョンが、供述に不審な点が多いことに気づき、事件の再捜査をしようとするが担当を外される...という展開に。

ド・ギョンス(EXO-D.O.)といえば、ドラマに初挑戦した「大丈夫、愛だ」(2014年)以降、本数こそ多くはないながらも、時代劇「100日の郎君様」(2018年)や映画「神と共に」シリーズなどで独自の存在感を発揮してきた。俳優活動の初期から「百想芸術大賞」人気賞や「青龍映画賞」新人賞を受賞していることからも、その非凡ぶりが窺える。

そんなド・ギョンスが、入隊によるブランクをものともせず挑んだ新たなキャラクターが、この破天荒な検事役だ。常に木刀を持ち歩き、持ち前のひらめきと剣道の腕を武器に、組織が忖度で手を出せない大物もかまわず追い詰めていく。先輩のアラに「なぜ問題ばかり起こすの？まだ尻が青いヒヨコのくせに！」と怒られても、「ヒヨコは黄色です」と意に介さず、叱られて始末書の提出を命じられても、「日付だけ替えればいいか」と過去データのコピペで済ませる始末。

組織にとっては扱いづらいことこの上ないジョンだが、目のつけどころは的確だ。まわりくどい正攻法や組織の論理をとことん嫌い、彼らしい明快な方法で、腐った権力者たちを処罰していく。信じるものは自らの正義感のみ、そんな強心臓ぶりが痛快だ。

この破天荒なキャラクターで視聴者の支持を集めたギョンスは、「2022 KBS演技大賞」で最優秀演技賞を獲得。さらに、先輩検事・アラを演じたイ・セヒと共に人気賞やベストカップル賞も受賞した。演技賞だけでなく、こうした視聴者が選ぶ受賞結果からも、同作のキャラクターがいかに広く愛されていたかがよく分かる。

ド・ギョンス自身、除隊後のドラマ復帰作とあって作品に懸ける想いは格別。「2022 KBS演技大賞」授賞式のスピーチでは、ファンへの感謝を口にした途端、言葉を詰まらせて客席からねぎらいの拍手を受ける一幕もあった。

EXOのスホと共に、OST(オリジナル・サウンド・トラック)に参加したことでも話題となった「リーガル・クレイジー真剣勝負」だが、今年9月にはソロアーティストとしても2ndミニアルバム「期待」でカムバックしたばかり。EXO-D.O.としてもド・ギョンスとしても充実したキャリアを築く今、その躍動ぶりに注目したい。

文＝酒寄美智子

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