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過去シリーズのメンバーも登場する沢口靖子の代表作「科捜研の女 -劇場版-」

2023.10.9(月)

1999年に放送開始され、現在シーズン22(2023年)まで制作されてきた長寿ドラマ「科捜研の女」の劇場版が、日本映画専門チャンネルにて11月5日(日)に放送される。

京都府警科学捜査研究所、通称"科捜研"を舞台に、警察から鑑定を依頼された研究員の榊マリコ(沢口靖子)が、スバ抜けた観察眼と豊富な知識で難解な事件を解決に導いていく人気作であり、沢口の代表作だ。彼女が演じるマリコはクールビューティーで、事件解明のためには猪突猛進。劇場版では危険を顧みず、犯人と対峙する場面もあり、マリコの猛進ぶりもスケールアップしている。

土門薫(内藤剛志)と捜査を進めるマリコ(沢口靖子)
土門薫(内藤剛志)と捜査を進めるマリコ(沢口靖子)

探求心の鬼!なマリコだが、それが自身だけでなく周りの人まで巻き込んでいくのが「科捜研の女」の面白いところ。大きな瞳で真っ直ぐに見つめ「お願いしますね」と無理難題を課してくる。やれやれ...と言いながらもマリコの目力と熱意に根負けし、協力するのだった。

そして、本作でマリコに巻き込まれる面々がまた豪華!捜査一課の刑事・土門薫(内藤剛志)、刑事部長・藤倉甚一(金田明夫)や、解剖医・風丘早月(若村麻由美)、科捜研研究員の宇佐見裕也(風間トオル)、所長の日野和正(斉藤暁)らのほか、過去のドラマシリーズに登場したメンバーも集結する。

例えば、マリコの父で前科捜研所長の榊伊知郎(小野武彦)が科学鑑定監察所の監察官となり科捜研を訪れたり、元研究員の相馬涼(長田成哉)はカナダからリモートで実験に参加したり。はたまたマリコに片思いしている解剖医・佐沢真(野村宏伸)やマリコの元夫・倉橋拓也(渡辺いっけい)など、錚々たる面々がそれぞれの役職、立場で関わっていく。そんな強い味方を付けたマリコと対するのが、佐々木蔵之介演じる加賀野亘。頭脳明晰&カリスマ性を持つ科学者で、マリコに挑戦的な態度を取る"シリーズ史上最強の敵"となって立ちはだかる。

ある夜、ウイルス学を専門とする教授・石川礼子(片岡礼子)が洛北医科大学の屋上から転落して亡くなる。その数日後、京都医科歯科大学で細菌学を研究する准教授・斎藤朗(増田広司)もまた転落死した。現場検証の結果や目撃証言から、警察は2人とも自ら飛び降りたものと結論付けようとするが、何か引っかかるマリコが土門と共に調べていくとやがて1人の人物に行き当たった。東京の大学で微生物学の教授をしている加賀野だ。彼は通称"ダイエット菌"と呼ばれる腸内細菌を発見し、研究していた。実用化されれば大金が手に入るだけでなく、必ず人類の未来に役立つはずだと断言。そのために特許を取るのだと実験を続ける加賀野に、マリコはもしかしたらダイエット菌には副作用があるのでは?と疑い始める。そんな中、このダイエット菌に関わる科学者が不審死を遂げる事件が世界同時多発的に巻き起こっていく。

20年以上にわたり人気を博してきた「科捜研の女」シリーズだが、劇場版は意外にも初。ドラマ版では京都で起こる事件を中心としていることが多いが、本作では東福寺・錦市場・先斗町の歌舞練場など京都ならではの観光地や街並みに加え、東京でも撮影が行われ、スケールアップ。歴史情緒と現代のコントラストが美しく映し出されている。また脚本を手掛けたのはテレビシリーズのメインライターの1人・櫻井武晴。「科捜研の女」シリーズファンはもちろん、そうでないでも楽しめる仕掛けが盛りだくさんで、ラストのジェットコースターのような急展開は見応え十分。最先端の技術を駆使して事件の真相に迫っていくマリコたちの活躍、そして事件の裏にある人間模様をぜひ楽しんでほしい。

文=石塚ともか

放送情報【スカパー!】

科捜研の女 -劇場版-
放送日時: 2023年11月5日(日)18:50~
チャンネル:日本映画専門チャンネル
※放送スケジュールは変更になる場合がございます