樋口幸平＆増子敦貴(GENIC)が『体感予報』で恋人役に。距離を縮めるきっかけは「幸平から『ご飯行こう』と積極的に連絡をくれた」

2023.10.6(金)

「4月の東京は...」「高良くんと天城くん」「永遠の昨日」など多種多様なBLドラマを提供してきたMBSのドラマシャワーが次に手掛けるのは、「BLアワード2023」コミック部門1位、「電子コミック大賞2023」BL部門を受賞した超話題作・「体感予報」だ。これまでのドラマシャワー作品でもとりわけ刺激的な設定の本作を、大ヒットBLドラマ「オールドファッションカップケーキ」を手掛けた加藤綾佳がメイン監督を務め、今をときめく若手俳優・樋口幸平と増子敦貴(GENIC)の2人がW主演で挑む。

樋口幸平演じる瀬ヶ崎瑞貴は、爽やかイケメン気象予報士として人気だが、本性はとんでもない暴君。増子敦貴演じる棚田葉は、なかなか芽の出ない崖っぷちの漫画家。棚田の衣食住を保証する約束で始まった同居生活は「瀬ヶ崎の言うことを全部聞く」という条件つき...！？

今回、LaLa TVでの放送に先駆け主演を務める樋口と増子にインタビューを行い、作品の見どころや、印象に残ったラブシーンなどを語ってもらった。

――樋口さんが演じられている瀬ヶ崎瑞貴と、ご自身は共通点がありましたか？

樋口「瑞貴は"思いの丈"をなかなか上手に伝えられないところがあると思います。でも僕は比較的、好きな人に対しては思ったことを伝えるタイプなんです。けれど、やっぱり伝えているつもりでもなかなかうまく伝わっていないというか、好きな人に対して『大切にしたい』と思っているからこそ、うまく通じない...そういう部分って絶対にあると思うんです。僕も不器用なので、そういう部分はちょっと瑞貴と似ているのかな、と思います」

――今回の瀬ヶ崎とも共通しますが、以前「樋口さんは"暴君"の役が板に付いてきている」という言葉を目にしたのですが、ご自身ではどう思われますか？

樋口「スーパー戦隊シリーズ「暴太郎戦隊ドンブラザーズ」に出演していたときのキャラクターが、まさに"暴君"という感じだったんですよね(笑)。でも、瀬ヶ崎瑞貴という役柄もぜひ愛してほしいですね。だから"暴君"が板についてきたのであれば、そこは自信として受け取りますし、だからこそ見せられる部分っていうのもあると思います。瑞貴も愛していただければ嬉しいです」

――増子さんが演じた漫画家の棚田葉(ダヨちゃん)は、ご自身と似ている部分がありましたか？

増子「似ている部分はあるかな...強いて挙げるなら心配性なところです。何でも気になってしまうというか...。例えば、瑞貴が言ったことの本当の意味はこうだったんじゃないか？ とか考えて心配になってしまい、頭の中でモノローグが再生される...のような状態は僕も少なからずありますね。相手に違う印象を与えてしまったんじゃないかなとか。そういうところは似ているなと思います。それ以外はあまり似ていないと思います」

――今のお話を役に活かすことができた、と感じられたことはありますか？

増子「自分と似ていないからこそ、よく知れば掴みやすいキャラクターだったなと思います。実際にダヨちゃんみたいな人もいたりもするので、すごく捉えやすい役柄だったと思います」

――樋口さんと増子さんは元々お知り合いだったそうですが、最終的に恋人になっていく役柄を演じるにあたって、どのように距離を縮められたのですか？

増子「スーパー戦隊シリーズに出演していた頃の知り合いだったのですが、共演が決まったときには驚きました。幸平が主人公を1年間張ってきたという意味でもすごく信頼できましたし、幸平から『ご飯行こう』と積極的に連絡をくれたり話かけてくれたおかげで、僕も話しやすかったです。そういった環境作りをしてくれたので、すぐに仲良くなりましたし、とても居心地が良かったです」

樋口「僕は本当に何もやっていなくて、あっちゃん(増子)の人間性というか、みんなに好かれる人間性だからこそ僕も好きになりましたし、この人にしっかり応えられるような振る舞いをしていきたいなと思っていました。だから仲良くなれた、現場が一つになれたというのは本当に彼の人間性あってこそで、正直、僕は何もしていないんです」

――先ほど一緒にご飯を食べに行かれたというお話がありましたが、その時に役柄についてもお話はされましたか？

樋口「まだ顔合わせもしていない段階だったので、その時は役の話は全然でしたね」

増子「本当に他愛のない話をして...」

樋口「『頑張ろうね』って(笑)」

増子「昔話というか、戦隊の頃の話に花を咲かせたり」

樋口「撮影が始まる前の"焚きつけ"ですよね。『頑張ろう！』っていう食事会みたいなものを、2人で」

増子「真っ昼間にね(笑)」

――『体感予報』は原作のコミックでもラブシーンが人気でしたが、実際に演じられて印象に残ったラブシーンがありましたら、教えてください

樋口「そうですね...最初のベッドシーンはすごく緊張もしましたし、ぐっと入るものがありました。何よりも監督やスタッフの皆さんがすごく美しく、綺麗に撮ってくださっていたので、僕たちは『どの角度が一番美しいかな、綺麗かな、横顔はどう映るだろう』といったことを意識していました。なので"身を委ねる"じゃないですけど、監督に求められたことをしっかりとやる、ということを意識してやっていました。なので、そこは楽しく演じきったかなという感じです」

増子「僕もベッドシーンが印象的でした。中でも、とある状態でのベッドシーンが後半にあるのですが、さすがに初めての経験だったので"新しい扉を開いた"という感じで、すごく楽しかったです(笑)」

――今回の役を演じるにあたって、難しかったことや何か感じたことはありましたか？

増子「今回の撮影現場ですごく勉強になったのは、今まで『本番！』となるといつも緊張していたのですが、今回はそれだけじゃなかったんです。もちろん緊張もしたのですが、リアルに2人で生活している中でそのリラックスした感じとかを出すことに『ああ、お芝居って楽しい！』という実感が湧いた瞬間がありました」

樋口「この作品を通して、一つの表情で全てが決まる瞬間がすごくあるな、と思いました。例えば会社のシーンで、瑞貴が『(葉が待っているから)ちょっと今日は...』と言って飲み会の誘いを断るシーンがあるんですが、その場を去っていくときに、小さくお芝居を入れているんです。このドラマでは、そういった"小さなお芝居"が意外とたくさん使われているんですよね」

増子「ああ、たしかに」

樋口「そういった細かいお芝居を、これから先の作品でもどんどん使ってもらえるといいなと。ひとつ良い表情をすれば通るし、アドリブも使ってもらえて、それが評価される可能性もある。そういうところが本作を通してしっかり学べた部分かなと思いました」

インタビュー＝関口裕子
カメラマン＝落合由夏
文＝HOMINIS編集部

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