史上初の八冠まであと1勝!藤井聡太の9月の対局を振り返る
2023.10.4(水)
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八冠を懸けた王座戦五番勝負は大激闘のシリーズとなっている。第3局を逆転で制し、2勝1敗と奪取まであと1勝に迫った。
※対局予定棋士の名前の後の()内は藤井から見た過去の対戦成績。
9月9日に第44回将棋日本シリーズJTプロ公式戦で菅井竜也八段と対戦。菅井の四間飛車穴熊に藤井は天守閣美濃の構えになる。さばきを巡る難解なねじり合いが続いていたが、駒得に成功してリードする。丁寧な指し回しを見せていたが、最後はギアをチェンジして一気に穴熊を寄せ切った。準決勝は10月21日に永瀬拓矢王座と対戦する。
9月12日に第71期王座戦五番勝負第2局で永瀬拓矢王座と対戦。角換わりから後手の藤井は珍しく右玉に構える。難解な戦いが続き、双方一分将棋で形勢の揺れ動く大熱戦となったが、自玉周りを手厚くして入玉し、最後は意表の即詰みに打ち取った。五番勝負を1勝1敗に追いつく。

9月27日に王座戦第3局で永瀬王座と対戦。序盤から互いに駆け引きがあり、居飛車の力戦調の将棋に。難解な中盤だったが、永瀬の積極的な指し回しの前に苦戦を強いられる。そのまま永瀬の会心譜になるかと思われたが、一分将棋に突入したタイミングで事件が起こる。水面下に現れた勝負手による急転直下の大逆転となり、藤井が白星を拾った。これで五番勝負は2勝1敗。第4局は10月11日に行われる。勝てば史上初の八冠独占だ。
第36期竜王戦七番勝負の挑戦者は伊藤匠七段(2勝0敗)に決定。同学年対決で、タイトル戦としては史上最年少の顔合わせとなる。第1局は10月6、7日に開幕する。
第31期銀河戦本戦ブロックで前回優勝の藤井はHブロック最終戦に登場し、羽生善治九段─野月浩貴八段戦の勝者と対戦する。放映は11月2日(木)。
9月3日に第73回NHK杯将棋トーナメントの出口若武六段戦が放映。角換わり腰掛け銀から後手の藤井は相手の動きに対応してカウンターを放つ。着実に形勢をリードし、最後は正確に一手勝ちを収めた。3回戦では久保利明九段(4勝3敗)と対戦する。
ABEMAトーナメント2023はリーダーとして澤田真吾七段、齊藤裕也四段とともに予選Eリーグを1位で通過。
9月2日に放映された本戦の二回戦ではチーム斎藤(斎藤慎太郎八段、黒田尭之五段、冨田誠也四段)と対戦。藤井は2連勝、チームも5勝2敗と快勝でベスト4に進出。
9月16日に放映された準決勝ではチーム稲葉(稲葉陽八段、服部慎一郎六段、出口若武六段)と対戦。藤井の2勝を含め初戦から4連勝と圧倒して決まったかに見えたが、そこからまさかの5連敗で大逆転負けを喫する。結果はベスト4となった。
SUNTORY将棋オールスター東西対抗戦2023の開催が決定。藤井は西側での出場が決まっている。6対6の東西対抗戦は12月に行われる予定。
文=渡部壮大
放送情報【スカパー!】
(将棋)[生]第71期 王座戦 五番勝負 第4局 永瀬拓矢王座 vs 藤井聡太竜王・名人
放送日時: 2023年10月11日(水) 8:45~
チャンネル:囲碁・将棋チャンネル
※放送スケジュールは変更になる場合がございます
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