高杉真宙と関水渚が演じる"不器用な2人"の関係性に胸が温まる映画「いつか、いつも......いつまでも。」
2023.5.2(火)
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映画「東京リベンジャーズ2 血のハロウィン編」で北村匠海演じるタケミチの相棒・松野千冬を演じている高杉真宙。先日、都内で行われた公開初日舞台挨拶では、半間修二役の清水尋也が「金髪の真宙が可愛い」と発言したことも話題になった。さらには、4月から放送中のドラマ「わたしのお嫁くん」では波瑠と共演し、"家事力最強男子"の山本知博を演じるなど、俳優としての注目度は高まる一方だ。
そんな高杉が主演を務めた映画が、関水渚と共演したハートウォーミング・ラブストーリー「いつか、いつも......いつまでも。」である。監督は、「8月のクリスマス」「西の魔女が死んだ」で知られる長崎俊一で、脚本は前出の2作でもタッグを組んだ矢沢由美。
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(C)2022『いつか、いつも......いつまでも。』製作委員会
本作で高杉が演じているのは、海辺の小さな町の診療所で働く医師・俊英。診療所の院長でもある祖父(石橋蓮司)と、家政婦のきよ(芹川藍)と3人で淡々とした日々を過ごしている。そんな中、俊英の家に突如現れたのが、東京からやってきたという亜子(関水)だった。1ヶ月前に結婚したという亜子は情緒不安定なお騒がせ女子で、台風のような彼女の存在に俊英は翻弄され、やがて今まで自分でも知らなかった自身の新たな一面が引き出されていく...。
高杉は2017年に放送されたドラマ「セトウツミ」で、寡黙でクールな秀才・内海を演じ、内海とは対照的な素直でお調子者の瀬戸(葉山奨之)といる内にやがて笑顔を取り戻していくという役どころを演じた。「いつか、いつも......いつまでも。」での演技を観て、その時のことを思い出したのは、高杉が良い意味で"受け身"の演技に長けている俳優だからかもしれない。自由奔放な亜子とのやりとりの中、戸惑いながらも、自分にはないものを持っている亜子に惹かれていく青年の心情を細やかに表現している。
■"無感情"と言われていた主人公が、ヒロインの登場によって一変
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(C)2022『いつか、いつも......いつまでも。』製作委員会
診療所で共に働く看護師に、陰で「感情あったんだ?」と驚かれるほど、ポーカーフェイスを崩さず内向的だった俊英の毎日は、亜子の登場によって一変する。そもそも俊英は、親友の家に遊びに行った時に見せてもらった写真の中から、美しい女性が写っている1枚をこっそりポケットの中に入れて持ち帰り、密かに憧れていた。その女性そっくりな亜子が目の前に現れたものだから、出会った当初からすでに、俊英は平常心を失っていたのだ。
連れて行かれたお酒の席で倒れてしまうなど、情緒不安定な亜子を案じた祖父が「1人にはさせられないから」としばらく家にいるように提案するが、反発した亜子は「未成年じゃないんです!」と声を荒げて自分の服を引き裂いてしまう。その感情の激しさに呆然としながらも、亜子の動向から目が離せなくなる俊英。突然、亜子が姿を消した時には心配で行き先を探し、砂浜で座り込んでいるのを見つけてデコピン。抵抗する亜子を無理やり家に連れて帰る。テーブルの上にマジックで落書きされ、必死で消しながら「ふざけるな!」と怒鳴ったり、まるで激辛スパイスのように刺激的な亜子の存在によって俊英の平常心が壊れていく様を、高杉が表現している。毒舌も飛び出し、人間臭さが引き出されていく過程が興味深い。
■不器用な2人の関係と、家族のようになっていく4人
漫画家を目指していたものの、上手くいかず、親の勧めるままに結婚したは良いが、行き場を失くしていた亜子。そんな彼女の人生に触れるにつれ、俊英の心はどんどん亜子に傾いていく。取っ組み合いの喧嘩が始まって、家政婦のきよが動揺する一方で、優しく見守る祖父。殺風景だったリビングにはやがて亜子が庭からとってきたタンポポの花が飾られ、診療所には怖がっている子供たちのために亜子が描いたイラストが貼られ、一家の日常は色付いていく。亜子の手料理を囲む食卓は、本当の家族のような幸せの1ページ。そんな亜子の内面を含めて愛おしさを感じるようになった俊英を、視線や表情で体現する高杉の演技が光っている。恋愛の駆け引きとは無縁の不器用な2人の関係が微笑ましく、同じ屋根の下で暮らす人々が心を通わせていく過程にほっこりさせられる。
文=山本弘子
放送情報
いつか、いつも……いつまでも。
放送日時:2023年5月19日(金)21:00~
チャンネル:WOWOWシネマ
放送日時:2023年5月23日(火)20:00~
チャンネル:WOWOWプライム
※放送スケジュールは変更になる場合がございます
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