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前田敦子が演じる愛くるしいヒロインにキュンキュン必至!どんでん返しのミステリー「イニシエーション・ラブ」

2025.4.23(水)

4月より放送中のドラマ「人事の人見」で、会社を変えるべく奮闘するヒロイン・真野直己を演じている前田敦子。演技派として評価の高い前田が、アイドル時代を彷彿とさせる愛くるしいヒロインを演じたのが、松田翔太主演の映画「イニシエーション・ラブ」(2015年公開)だ。

松田翔太が主演、前田敦子がヒロインを演じた「イニシエーション・ラブ」
松田翔太が主演、前田敦子がヒロインを演じた「イニシエーション・ラブ」

(C)2015 乾くるみ/「イニシエーション・ラブ」製作委員会

原作は「最後のどんでん返しが驚愕のミステリー」と評された、乾くるみによる同名ヒット小説。監督を「トリック」や「SPEC」、「20世紀少年」などで知られる堤幸彦が務めた。

バブル期の1980年代後半を舞台に、当時の流行アイテムや音楽が効果的に使われた本作は、原作と同じく静岡編の"Side-A"と東京編の"Side-B"で構成された青春ラブストーリー。そんな本作で前田が演じているのは、静岡在住で主人公・鈴木(松田翔太)と知り合うヒロインのマユこと成岡繭子だ。Side-Bでは、東京に転勤になった鈴木が翻弄される同僚女性・石丸美弥子を木村文乃が演じている。

美弥子がクールで大人な女性なのに対して、マユはモテる女子の王道をいく、いわゆる"ぶりっこ"タイプ。前半にマユが居酒屋でのコンパで男性陣の熱い視線を集めるシーンが登場するのだが、視線から笑顔、仕草、ファッション、どこをとってもキュンキュンする要素しかない前田の演技が絶品だ。

■ヒロインは男性をメロメロにする女子のかわいさ全開!

(C)2015 乾くるみ/「イニシエーション・ラブ」製作委員会

1980年代を通過した人には懐かしく、リアル世代でない人にとっては驚きも新鮮さもあるのが本作の魅力。カーステレオと自作のカセットテープが映し出される冒頭のシーンから、物語は始まっていく。静岡で歯科助手をしているマユは、キラキラの笑顔はもちろん、相手をちょっと下から見上げる視線や首をかしげる仕草、鼻にかかった甘い声で男の人の頭の中をお花畑にしてしまう。"相手にこうしてほしい"と思うこともストレートには言わず、さりげなく匂わせて、男性を「もっと頑張らないと!」という気持ちにさせてしまう小悪魔っぷり。夏の海での水着姿や、半年前から予約でいっぱいのクリスマスイブのホテルのイルミネーションなど、バブル期らしいシチュエーションも盛りだくさん。当然、前田が生まれていない時代なのだが、「いる、いる!こういう女の子」と思わせるぐらい自然に物語の中に存在している。

■太田裕美の大ヒット曲で始まる"Side-B"のストーリー

鈴木が東京の会社に勤めることになり、離れることが心配なマユは「都会の絵の具に染まらないで帰ってね」と声をかける。これは太田裕美の「木綿のハンカチーフ」の歌詞から引用したセリフ。当初は東京と静岡の距離なんて関係ないと車で往復していた鈴木だったが、次第に仕事と恋愛の両立に疲れていき、そんな様子を心配する大人っぽく美人なタイプの美弥子に心惹かれていく。遠距離恋愛の中、渋滞する車に流れる音楽がサザンオールスターズの「夏をあきらめて」だったり、彩る曲も携帯電話すらないことも切ないストーリーの演出。

そして、待っているのは当時の映画のキャッチコピー「最後の5分、全てが覆る。あなたは必ず、2回観る。」に納得のエンディング。眩しい笑顔から泣き顔へと変化していく前田の演技と共に、このミステリーを楽しんでほしい。

文=山本弘子

放送情報【スカパー!】

イニシエーション・ラブ
放送日時:2025年5月3日(土)9:45~、5月31日(土)3:20~
チャンネル:WOWOWシネマ
※放送スケジュールは変更になる場合がございます