変わらぬ美貌が麗しい北川景子の演技を分析!役の変化を目の色で表現したドラマSP「指定弁護士」
2023.3.11(土)

デビュー当時から、変わらぬ美貌で世間を魅了し続ける女優・北川景子。だが、彼女の女優としての魅力は、その美貌だけでなく演技力にあることは言うまでもない。振り返れば、デビューしてから20年間、常にトップを走り続けており、シリアスからコメディまで幅広いジャンルを難なくこなし、役柄においてもホステス役、多重人格者、障害のある女性、笑わない役、女性剣士など、演じてきた役は枚挙にいとまがない。作品ごとに役柄のキャラクター性を粒立てて演じられる稀有な女優の1人である北川だが、特筆すべきは演じている役が変わるさまを繊細に表現できるところだ。それを最も堪能できる作品がドラマSP「指定弁護士」だろう。

(C)東映
本作は、検察が不起訴にした容疑者を、市民による「検察審査会」が2回続けて「起訴すべき」と判断した際に、検察官役として指定される弁護士「指定弁護士」の目線から描く本格リーガルドラマ。検察が何度も「白」と判断した事件を「黒である」と主張することは、ほぼ負け戦でしかない。そんな不利な状況でありながら指定弁護士を引き受けた京都の弁護士とバディの検察官が事件の真相と自らの道をつかんでいく。北川は主人公の弁護士・一ツ木唯を熱演。
京都の三塚法律事務所で働く唯(北川)は4、50社ある企業法務中心の業務に忙殺されながら、ワイドショーで取り上げられている衆議院議員・田金清造(石橋蓮司)の問題発言を他人事のように観ていた。そんな中、唯は京都弁護士会事務局の弁護士・神林京子(羽田美智子)から、田金が社会福祉法人「辰波福祉会」を国有地に売却した際に不当な払い下げを行った疑いのある事件の指定弁護士をやってみないかと誘われる。
ほぼ負け戦であるため、どの弁護士も受けたがらない指定弁護士だが、唯はボス弁護士・三塚文則(中村梅雀)の「指定弁護士は負けて当然、勝ったら儲けもん。名前が売れる分、負けてもメリットがある。もし勝ったら、即俺のパートナー弁護士決定!」という言葉に背中を押され、指定弁護士の依頼を引き受けることに。
北川はここまでの唯を、頭の良い打算的な弁護士として熱演。仕事に面白さを感じており、新しいことに挑戦できることに喜びすら感じているといったような雇われ弁護士のサラリーマン性を前面に出すことで、視聴者が共感しやすい人物像を描き出している。また、周囲の意見を聞きつつ、軽い気持ちで指定弁護士の依頼を引き受ける唯の、弁護士としての若さを軽快な芝居で表現している。
だが、物語のテイストが本格リーガルドラマ色を強めていく後半に近づくにつれ、唯の状況は一変。被告である田金を三塚が弁護することになり、部下である唯は指定弁護士を降りることに。しかし、バディ役だった京都地検特別刑事部の検察官・橘真二(北村一輝)の言葉や自殺した田金の秘書の妻の証言から、三塚法律事所を辞めて背水の陣で指定弁護士を続けることを決心する。
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(C)東映
古巣のボス弁護士が敵となり、応援してくれる仲間もいないという過酷な状況に置かれたとしても、「正義を貫かなればならぬ」という覚悟を決めた唯の変化は必見。北川の芝居は目の色にまで及んでおり、前半と後半で大いなる変化を力強くも繊細に表している。大いなる覚悟を決めた人物の信念にあふれた変化を、目の色に至るまで表現し切った北川の演技に、観る者はいつしか作品の世界に引き込まれていることだろう。
捜査を続ける中、国家を揺るがす危険な真実にぶち当たった唯と橘は、果たしてどのような決断をするのか?手に汗握るストーリーを楽しみながら、ぜひ女優・北川景子が描き出す役の変化にも注目してみてほしい。
文=原田健
放送情報
ドラマスペシャル 指定弁護士
放送日時:2023年3月27日(月)10:30~
チャンネル:テレ朝チャンネル1
※放送スケジュールは変更になる場合がございます
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