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映像革命を起こした歴史的作品にキアヌ・リーブスが帰ってきたことを実感!映画「マトリックス レザレクションズ」

2025.3.27(木)

1999年に公開され、斬新でスタイリッシュな映像で世界に衝撃を与えた映画「マトリックス」。1994年公開の大ヒット映画「スピード」などで存在感を示した俳優、キアヌ・リーブスを主役に据え、革新的な映像はもちろん、仮想現実をモチーフにした深遠な世界観なども含めて、非の打ち所のない完成度を誇る作品だ。

その人気ぶりから続編も制作され、2003年には第2作「マトリックス リローデッド」と第3作「マトリックス レボリューションズ」が立て続けに公開。そして第3作から18年が経った2021年、さらなる続きを描いた第4作「マトリックス レザレクションズ」が公開された。

「マトリックス レザレクションズ」より
「マトリックス レザレクションズ」より

(C) 2021 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved

第3作から長い時が経っているが、主演は引き続きキアヌが務めた。一部キャストに変更はあったものの、主要人物であるトリニティー役のキャリー=アン・モスなども引き続き出演している。ここでは、第4作でキアヌが演じる有名ゲームデザイナーのトーマス・アンダーソン、また、かつて仮想世界に囚われた人類を開放した救世主・ネオについて見ていきたい。

■憂鬱な空気を漂わせる人物、トーマスに秘められた謎を伺わせるキアヌの演技に注目

(C) 2021 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved

物語は激しいバトルで幕を開ける。過去のシーンが挿入されたり、かつてネオを導いた賢人・モーフィアスや、ネオを崇拝する本作の重要人物・バッグスなどが登場。シリーズ最新作にふさわしい幕開けとなっている。

そして視点はトーマスに移る。長髪でヒゲを蓄え、デスクの前で退屈そうにPCをいじる姿は、ゲーム業界によくいそうな男性に見える。しかし、同僚が声を掛けた女性の前で緊張したように硬い様子になったり、仕事のボスとの会話では妙なイメージが映し出されたり、どこか普通ではない印象を受ける。
実はトーマスは時々幻覚を見ることがあり、改善のためにセラピーを受け、薬を飲んでいる。トーマスにどことなく覇気がないのは、精神的に辛い状況にあるからで、セラピーでも不安に苛まれ落ち着きを失ったり、弱々しい笑顔で薬の処方を求めたり、辛い様子がその演技から伝わってくる。

しかしモーフィアスと再会した時から、トーマスと、この世界の真の姿が少しずつ見えてくる。今いる世界は仮想世界「マトリックス」であり、現実の世界は別にある。そして現実世界では、トーマスはかつて人々を救った救世主・ネオだった...。

■真実に気づいたネオの戦いを迫真の演技でキアヌが魅せる!

(C) 2021 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved

バックスから渡された薬によって現実世界を訪れてから、ネオの本当の戦いが始まる。現実世界と「マトリックス」を行き来しながら、人類の解放と、ネオにとってかけがえのない存在であるトリニティーを救うことを目標に、ネオはAIとの戦いに身を投じる。

ネオには落ち着いた静かな雰囲気が滲んでいて、その芯の強さが伝わるシーンも多くある。モーフィアスと激しいカンフーアクションを繰り広げる時の気迫に満ちた表情、トリニティーを「マトリックス」から連れ戻す時の真摯な瞳、終盤の戦いで弾丸を止める時の鋭い眼差しなど、そのどれもが魅力的で、印象的だ。「マトリックス」シリーズにキアヌが帰ってきた、そう実感する方も多いことだろう。

「真実の先を 知りたくないか」という本作のキャッチコピーにある通り、真の姿を取り戻したネオの戦いはどこに辿り着くのか。その結末を、ぜひその目で見届けてほしい。

文=堀慎二郎

放送情報【スカパー!】

マトリックス レザレクションズ
放送日時:2025年4月12日(土)21:00~、4月18日(金)21:00~ほか
チャンネル:ザ・シネマ
※放送スケジュールは変更になる場合がございます