「長相思」のジャン・ワンイー(張晩意)のギャップに魅了...偽りの結婚生活から生まれる夫婦愛が中国国内で反響を呼んだ「柳舟恋記」
2025.3.27(木)

中国の国民的女優ヤン・ズーが4人の"古装美男子"と恋愛模様を繰り広げ、大ヒットを記録した「長相思」シリーズ。美麗なビジュ揃いのイケメンたちの中でも、10kg以上もの減量に臨み、キャラクターの葛藤を体現して高い評価を得たのが、西炎瑲玹役のジャン・ワンイー(張晩意)だ。
「長相思」のヒットを追い風に、「錦繡安寧(原題)」など相次ぐ主演作で人気を爆発させた彼が、ロマンス時代劇「柳舟恋記(りゅうしゅうれんき)~皇子とかりそめの花嫁~」(2024年)ではコミカルな魅力を開花。藩王でありながら庶民のふりをして偽りの結婚生活を送るという二面性のあるキャラクターを軽妙に演じ、新たな魅力を振りまいている。

(C) Shenzhen Tencent Computer Systems Company Limited
ジャン・ワンイー演じる策略家の藩王が、記憶を失った宿敵の側室と"かりそめの結婚生活"を送るところから始まる本作。
正体不明の盗賊・陸文を追う淮陽王・崔行舟(ワンイー)は、重傷を負った陸文の側室・柳眠棠(ワン・チューラン)を偶然発見し、連れ帰って治療する。だが、目覚めた柳眠棠は過去3年間の記憶を失っていて、崔行舟のことを、かつて嫁ぐはずだった相手・崔九と勘違い。これを利用して陸文をおびき出そうと考えた崔行舟は、庶民である崔九のふりをして別宅で偽りの夫婦生活をスタートさせる。ところが夫婦として過ごすうち、柳眠棠への愛情が芽生え始める...。

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「長相思」では、冷静沈着で用心深い"策略系ツンデレ男子"キャラを体現したジャン・ワンイー。端正なルックスからはおのずと知的なイメージが漂うが、「柳舟恋記」では堂々とした"策略家"の顔に加え、ウソがばれないようあれこれ柳眠棠に気を回すちょっぴり頼りない"愛妻家"の顔も覗かせる。
そのギャップが実に魅力的で、健気に尽くす柳眠棠のチャーミングな魅力と意外な知力、行動力を知るにつれ、心惹かれていく崔行舟の複雑な心境をユーモラスに演じている。

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しかし徐々に柳眠棠が「私は本当にあなたの夫人なのかしら」と疑問を口にし始め、関係性は一変。嘘がいつバレるかというハラハラ感に宮廷内の覇権争いも絡み、崔行舟は一瞬たりとも気が抜けない状況へと突入していく。柳眠棠は本当に記憶がないのか?はたまた彼女もまた"演じて"いるのか...?それでも、人を好きになる気持ちはいつだって本物。二転、三転していく状況の中、嘘から始まった結婚生活の中で夫婦の愛と絆が育っていく過程は胸キュンの連続だ。

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ヒロインの柳眠棠を演じるワン・チューランは、茶目っ気たっぷりの笑顔がチャーミングな新進女優。「尚食(しょうしょく)~美味なる恋は紫禁城で~」(2022年)ではウー・ジンイエン演じる主人公のライバル女官を熱演、「玉骨遥」(2023年)では切実な野望を抱く才色兼備の群主を演じ、涼やかかつ知的な美しさを存分に発揮した。

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これが初共演となる2人だが、互いの思惑を探りながらも恋情に抗えない複雑な夫婦関係を、時にコミカルに、時にミステリアスに表現し、抜群の相性を見せつけた。とりわけ、これまでヒロインのライバル役が多かったチューランが今回、機転の利くヒロインをハツラツと体現。その茶目っ気たっぷりな笑顔で、クールな崔行舟を惑わせる振る舞いは嫌味がなく好感度も抜群だ。

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"偽りの夫婦生活から生まれる本物の愛"というドラマティックなストーリーに加え、魅力的な主人公カップルの二転三転する恋愛模様にどハマりする視聴者が続出した本作。中国での放送時には"熱度指数(ドラマの影響力を示す数値)"も急上昇し、中国のSNS・微博(ウェイボー)ドラマ影響力ランキングも20日間1位という大反響を呼んだ。
何より「長相思」シリーズとは異なる一面を発揮したジャン・ワンイーのユーモア溢れる魅力に注目しながら"かりそめ夫婦"が辿る愛の軌跡を見守りたい。
文=酒寄美智子
放送情報【スカパー!】
中国ドラマ「柳舟恋記(りゅうしゅうれんき)~皇子とかりそめの花嫁~」
放送日時:2025年4月1日(火)17:30~
※毎週(月)~(水)17:30~
チャンネル:アジアドラマチックTV (アジドラ)
※放送スケジュールは変更になる場合があります