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チョン・イー(成毅)、大ヒット華流ドラマ「蓮花楼」で女装をした感想を聞かれ「女優さんたちは苦労してるんだな」

2025.1.29(水)

中国の"古装男神"こと、チョン・イーが主演を務めた大ヒットドラマ「蓮花楼(れんかろう)」が2025年2月より女性チャンネル♪LaLa TVにてCSベーシック初放送される。本作は、中国で配信するやいなや、視聴者からの絶大な支持を得て、微博(weibo)の話題閲覧数が682億回を超え、作品評価サイト豆瓣(ドウバン)で平均8.5点の高評価を獲得した超話題作。秀でた"武術"と"推理力"をもって謎に迫っていく、男たちの絆と成長の物語だ。

今回は放送に先駆け、余命僅かとなった伝説の剣神・李相夷/さすらいの神医・李蓮花を演じたチョン・イー(成毅)にインタビューを敢行。自身が演じた役や撮影での思い出など語ってもらった。

「蓮花楼(れんかろう)」で主役を演じるチョン・イー(成毅)
「蓮花楼(れんかろう)」で主役を演じるチョン・イー(成毅)

(C) Beijing iQIYI Science and Technology Co Ltd. & H&R Century Pictures Co.,Ltd. All rights reserved.

――まず李相夷(りしょうい)と李蓮花(りれんか)について教えてください

「李相夷と李蓮花は同一人物ですが同じではありません。作品の中にその答えがたくさん見つかるはずです。僕個人としては、いろいろなものを手放し、自分自身を解放した李蓮花がとてもいいなと思います。一方、李相夷は天下一の剣侠で、誇り高い人物です」

――李蓮花はどんな武侠ドラマの主人公だと思いますか?

「オーソドックスな武侠ものではなくて、天下一の剣客から普通の庶民に転じた人物です。神のように高い地位から転落したその後を描いています。敵討ちをするでもなく、別の生き方を選び、庶民を見下すこともなく、自分自身にまっすぐ向き合います。普通の暮らしや人間、そして庶民のことをよく分かっていて、自分自身も徐々に庶民として順応してきたのです」

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――李蓮花に一番惹かれる点は?

「俳優として、役を選ぶ時、演じたことがない役、試したことがないジャンル、胸を打たれるポイントの有無を見ます。「蓮花楼」は、逆境から反撃する成長物語で、その点、僕にはとても新鮮に感じられました。挑戦したい、試してみたいと思う役だったのです。さまざまなことに対して、自分自身の考え方を変えなければいけないとも感じました。1つのことにこだわらず、違う方向も試してみるとか。役柄としてだけなく僕自身の心に触れることが多かったです。問題に対する角度も違うし、生き方についての理解も違っている。皆さんがドラマを見ている時、そして見終わってから、李蓮花の独特の世界を感じ取ってもらえたらと思います」

――ご自身の性格で李蓮花と似ている部分はありますか?

「似ている部分は、自分の心に従うところかな。自分がやりたいことを貫く。自分を信じてちゃんと結果を出す」

――李蓮花を演じ、無意識のうちに影響を受けたことや変化したことはありましたか?

「固執するのはよくない、突き詰める必要もない、ということです。常に、どう自分を変えるかを学び取っていけばいいのだと。どうやって自分と向き合い、変化し、自分を発見し、救うか。個人的なことですよね。李蓮花はそれを実践している人物です」

――李蓮花の細かいキャラ設定は?

「どんな役柄でもオリジナルの設定があります。李蓮花は嘘をつく時や人から聞きたくないことを言われて話題を換えようとする時、よく鼻をこすったり拳を握ったり、そっぽを向いたりします。弱者のふりをして不意打ちを食らわせるようなところがありますね。かなり無礼なやり方で人の話を断ち切ることもある。でも相手を立てて婉曲的な物言いもします。演じる過程で相手役、その時々のセリフの中で突然、アドリブを思いつくことがある。でもオリジナリティは突破口にはなるが、あまり外れないことが望ましいと思います」

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――頭脳担当の李蓮花として事件を解決する時の強みは?

「強みはずっと話し続けることかな。監督からは『李蓮花はセリフが多いので速く話してくれ。速いかどうかは君次第だ』と言われていました。李蓮花の推理や解決の方法も多くは語り。監督は面白くて『イーさん、もっと速く』『頑張れ』って。こういう形も演技を分析する方法の1つかな。切迫した時間の中ですばやく最も正確な判断を下すこともできます」

――「蓮花楼」の撮影中、危険なシーンで怖い思いはされましたか?

「普段の生活ではよく恐怖を感じますよ。とてもね。でも撮影中は違う。周りに大勢人がいるから。楽しんでいます。危険なセットや場所を見て、わあ、こうなってるんだ、と。もちろん、驚くこともあります。でも俳優は好奇心が強くて、特殊なもの斬新なものを見ると嬉しくなるんですよ」

――「采蓮荘(さいれんそう)」のエピソードで女装した時の感想は?※注:第11話のエピソード

「ドラマの設定としてやるしかなかったんだけど、衣装がきつくて大変だった。女の子たち、女優さんたちは苦労してるんだなと。あの衣装で30分いただけでめまいがしました」

――「蓮花楼」はアクションシーンが多く、チョン・イーさんは以前からアクションがお好きで得意としていますが、今回、新しい挑戦はありましたか?

「本作のアクションシーンにはアクション指導の先生がいました。とても経験豊富なベテランであり、メインの製作スタッフでもありました。シーンごとにどんなふうに戦うか、毎回相談しました。俳優からするとカンフーの先生、カンフーのスター、武術の先生やアクションスターには足元にも及ばない。それに、キャラクターのスタイルもある。例えば、李相夷の婆娑歩(はさほ)はどんな動きにするか、相夷剣の振り方、その時その時の心境 ―例えば師匠をしのんで竹林で1人剣舞するとかー『彼』という人間の心境や人柄を反映させる。僕自身のキャラクターや武術についての考えを先生たちに伝えました。視聴者の皆さんが見終わったあと、違和感を残したくないと思ってもいたのです。この人物は、こんな戦い方はしないぞ、とかね。このドラマの特徴を考慮し、キャラクターに合った武術のスタイルを作っていったのです。アクションの先生方が苦労した点だと思います。考えること、想像することは難しいですよね。どうやって視聴者に受け入れられる新しいものを作り出すか。視聴者に自然に受け入れられる形を作ることが、ドラマの撮影では苦労する点でしょう。視聴者が見終わった時にすっきり爽快な気分を味わってほしいですね」

「蓮花楼」3人の主要キャラクター
「蓮花楼」3人の主要キャラクター

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――戦うシーンにけがは付き物ですが、それが怖かったり嫌だったりすることは?

「避けられないことです。人は道を歩いていてうっかり転ぶこともある。撮影中は予測できない要素が多すぎて、自分で我が身を守る方法を身につけるしかない。仕方ないですよね。戦う場面なんだから、けがをせずに終わるわけがない。それが当然だと思います。僕らのアクションは殺陣とは呼べない。スタントの人たちはもっと大変ですよ。ワイヤーアクションとか。実際のところ、一番危険なところをスタントさんたちがやってくれたあと、僕ら俳優が続きを演じるわけで。一番危険なのは彼らです。これは強調しておきたい。テストで彼らが難易度の高いアクションをやってみて『君はこれができる?』と聞いてくれる。すごく僕らを尊重してくれるんです。360度回転して、そのあと重心を保てるか、かっこよく決められるか。自分の体幹やアクションが合格ラインに達しているか。確かめて、できるようなら僕らがやる。できないと言ったら強要はされることはありません」

――チョン・イーさんは江湖をどのように捉えていますか?そして李蓮花にとっての江湖とは?

「江湖についての捉え方は人それぞれですよね。国家の場合もあるし、誰か人を助ける場合でも。人のいる場所には必ず江湖がある。江湖の定義は人によって異なります。李蓮花の江湖は、自分の心のまま、やりたいことをやるということ。彼は昔ながらの武侠ではないし、平凡な人物から成長した大英雄でもない。彼はむしろ、捨てる勇気があり、そうした気質や姿勢に敬意を表したくなります」

――チョン・イーさんから見た李蓮花の江湖における義侠心とは?

「自分の心に素直に、やるべきことをやる。李蓮花の存在は、李相夷が培ってきた江湖への恨みや執着との決別です。李相夷は江湖のトップとして登場し、東海に墜落。残ったのが李蓮花です。彼は自分の江湖を手放すことを選ぶ。自分の人生をどう生きるかは自分で選び、向き合うべきだと。李蓮花は、自分で生き方を選んだ。今までの自分とは全く違う生き方。それもやはり挑戦だと思います。自分を受け入れることを学んだのです。こんな言葉がある。『成功を収めることは立派なことだ。だが全てを手放すことも同様にたやすいことではない。』大きな舞台や野心すら手放すことができる李蓮花を尊敬します」

――3人の友情はどうでしたか?2人の俳優さんたちとの共演した感想は?

「笛飛声(てきひせい)は李相夷の宿敵で、方多病(ほうたへい)は李蓮花の友人。この3人の友情についてひと言では説明できません。3人が一緒の場面も多く、2人とも自分のキャラクターを熱心に作っていたと思います。撮影現場の雰囲気がとてもよくて、他の人たちから『蓮花楼』チームが横店(※撮影場所)で一番勤勉で熱心だと称されていました。朝4時か5時にはスタートしていましたね。視聴者の高評価を得ようと各自がそれぞれ努力していた。全員が積極的で毎日すごく楽しかったです。雰囲気って大事ですから」

文=HOMINIS編集部

放送情報

「蓮花楼(れんかろう)」
放送日時:2025年2月27日(木) 21:00~スタート!
毎週(月)~(金)21:00~22:00放送
※第一話無料放送
※2025年2月2日(日)12:00~より第一話を無料先行放送
チャンネル:女性チャンネル♪LaLa TV