中島裕翔は目の演技、奈緒は声の演技で心情を強く伝える!マンホールに落ちることから始まるシチュエーションスリラー「#マンホール」
2025.1.28(火)
Hey! Say! JUMPの活動はもちろん、モデルや俳優としても幅広く活動している中島裕翔。特に近年は俳優としての活躍も目覚ましく、今年1月からスタートしたドラマ「秘密~THE TOP SECRET~」では板垣李光人とのW主演が話題になっている。1月公開の映画「366日」にも出演していて、これからますますTVやスクリーンで姿を目にする機会が増えそうだ。
そんな中島の演技力を存分に堪能できる作品が、2023年に公開された映画「#マンホール」だ。
中島が演じるのは、不動産会社に勤めるハイスペックサラリーマン・川村俊介。容姿も営業成績も抜群の上、社長令嬢との結婚も決まった川村は幸せの絶頂にあったが、結婚式の前夜、会社の同僚たちとのパーティの帰りにマンホールに落ちてしまう。
マンホールからどう脱出するのか。また、その過程で"川村俊介"という人物像が明らかになっていくなど、多くのスリルと謎に満ちた、手に汗握る作品に仕上がっている。
■焦り、不安、恐怖...極限の感情を伝える中島裕翔の"目"に注目!
物語は、俊介の会社の同僚たちがサプライズで仕掛けたパーティから始まる。パーティが自分の結婚を祝う会と知った時の俊介の人の良さそうな驚き方や、その後の笑顔などはどこからどう見ても好青年だ。友人の加瀬悦郎(永山絢斗)に結婚を祝福され、「ありがとう」と答えた時の声にも、温かな気持ちがこもっているように感じられる。
そんな順風満帆で誰からも好かれている俊介だが、その直後にマンホールに落ちてしまう。そこからが、中島の演技の見せどころだ。
マンホールの中で意識が戻ってきた時の、驚きを感じられる目の開き方や、穴の底から「誰かいませんか!」と叫ぶ時の焦りと不安が入り混じった表情。危機的状況に陥った様子が、目と声、息遣いなどから強く伝わってくる。特に"目の演技"はポイントで、不安や恐怖、苛(いら)立ちはもちろん、SNSを駆使して助けを求める時の集中している様子や、元恋人・工藤舞(奈緒)と電話で話す時のホッとした空気など、さまざまなものが感じ取れるのだ。
本作のほとんどは、俊介が穴の底で悪戦苦闘するシーンで構成されているが、俊介の表情や目を見ているだけで時間が経つのを忘れてしまう。俊介1人のシーンが続く本作でそこまで引き込む中島の演技力は絶品というほかない。
物語が進むと、俊介の目はさらに別のものを語る。自分をこんな目に遭わせた人物を探す過程で、俊介は悦郎との電話で「人間は簡単に一線を越えられる」と話す。その時はなぜか、どこか虚ろで、遠いものを見ているような雰囲気になるのだ。川村の心情がどのようなものなのか気になってしまうし、そう思わせる中島の演技はさすがと言える。
■"声の演技"だけでたっぷり心情が伝わってくる奈緒の演技力
苦境に陥った俊介を、スマホを通じてサポートするのが元恋人の工藤舞だ。舞役を務める奈緒は、話題となったドラマ「あなたがしてくれなくても」(2023年放送)で主演し、第116回ザテレビジョンドラマアカデミー賞の主演女優賞を受賞したことが記憶に新しい、実力派俳優だ。現在は年明けから始まったNHKの連続ドラマ「東京サラダボウル」で松田龍平とW主演を務めており、髪を緑色に染めたことがニュースになるなど高い注目度を誇る。
俊介と舞のやり取りはスマホのみなので、本作での奈緒の出演は声だけだが、それでも多くのものを伝え、物語を盛り上げている。最初に電話が繋がった時には、すでに別れていることもあって、電話越しの舞は少し冷たくて距離がある雰囲気だ。そんな2人の間柄まで声から伝わってくるのも、奈緒の演技力があってこそだろう。
声を震わせて助けを求める俊介に対して困った空気を漂わせたり、足の怪我(けが)を心配して電話をかけてきたりと、声から十分に舞の心情が伝わってくるし、だからこそ声だけであっても、舞が存在感のある人物として感じられるのだ。
穴の中で次々に起こるトラブルと、そこから生まれるスリルはもちろん、中島裕翔と奈緒の高い演技力も本作で味わってほしい。
文=堀慎二郎
放送情報【スカパー!】
#マンホール
放送日時:2025年2月7日(金)21:00~
チャンネル:映画・チャンネルNECO
※放送スケジュールは変更になる場合がございます
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