「于氏王后」の威厳あふれる王とは一変!チ・チャンウクが狂おしい恋心を体現した10年以上前の名作時代劇
2025.1.10(金)
2月28日(金)より日本公開される韓国映画「リボルバー」で"狂犬"のような男を演じ、主演の大女優チョン・ドヨンにも引けを取らない強烈な存在感を放っているチ・チャンウク。
近年では、裏社会に蠢く欲望に焦点を当てた「最悪の悪」や「江南Bサイド」といったハードなドラマへの出演が続いており、名ロマンス作を多数生み出してきた"アジアの貴公子"のイメージを一変させる怪演に改めて評価が高まっている。
一方で、その多彩な演技力を語る上で話題になった最近のトピックと言えば、「于氏王后(原題)」での威厳にあふれた"高句麗王"の姿。ここから遡ること約10年、俳優人生にとって大きな転機となった「奇皇后 ふたつの愛 涙の誓い」(2013年)以来となる時代劇出演とあって鮮烈な印象を残した。
1月13日(月)よりアジアドラマチックTV(アジドラ)にて放送される「奇皇后 ふたつの愛 涙の誓い」は、14世紀、巨大帝国・元への貢ぎ物として差し出された"貢女"という境遇から皇后まで上り詰めた実在の女性・奇皇后の波乱万丈の生涯を描いた歴史ドラマ。
幼い頃から剣術を学び、男性兵士スンニャンとして生きてきた誇り高き高麗の女性ヤン(ハ・ジウォン)が、剛毅で一途な高麗王ワン・ユ(チュ・ジンモ)、高麗に流刑された元の皇太子タファン(チ・チャンウク)の間で揺れ動きながらも、陰謀渦巻く宮廷で自らの才知を発揮し、生き抜いていく姿を描く。
並外れた決断力と冷静な判断力を持つヤンは、物語序盤では男装し、母を死に追いやった者への復讐心を胸に刻み、逞しく生きてきた。得意の弓を射る姿は勇ましくも美しく、彼女は戦場で"兵士スンニャン"として周りの兵士たちにも一目置かれる存在となる。
そんなヤンに惹かれるのが、彼女を弟のように可愛がる高麗王ワン・ユと、元の皇太子でありながら自分を守るため腑抜けのフリをしているタファンだ。
タファンは元の皇位継承者でありながら才覚が今一つで、元の丞相ヨンチョル(チョン・グクファン)の策略にはめられ、高麗で暗殺される運命にある。高麗に送られる途中、「頭が揺れるようだ。とても輿には乗れそうもない」「干し柿が食べたくて堪らない」と駄々をこねる姿は、「于氏王后(原題)」で演じる威厳あふれる高句麗王とは似ても似つかないヘタレぶりだ。スンニャン(ヤン)との初対面シーンでも、皇太子の顔を知らない彼女に泥棒と間違えられ股間を蹴り上げられてへたり込むという、何とも情けない顔を見せている。
だがそれも、殺された父の二の舞にならないための作戦。自らうつけのフリをして暗殺を免れようと必死で立ち回っているのだ。
その証拠に、ふとした瞬間に見せる意志のこもった鋭い眼差しは、強者の片鱗を感じさせる。最悪の出会いを果たしたスンニャン(ヤン)のことも友として慕うようになり、やがてその思いは友情から愛情へと移り変わっていく。
高麗を守るため国王の座を退位させられ、元の人質となるワン・ユと、彼を愛しながらも"貢女"として後宮に入り、元の皇帝となったタファンに仕えることになったヤンとの三角関係も本作の見どころだ。ヤンとワン・ユの絆を目の当たりにしたタファンが、敗北感からひとり切ない涙を流す場面には心揺さぶられること必至。そして皇帝に就いた後、統治者としても次第に猜疑心に苛まれたタファンが狂気へと陥っていく変貌ぶりを、チャンウクが見事に演じ切っている。
この作品で、頼りなかった皇太子時代から、皇帝として頂点を極めた後の虚しさや苦しみまでも体現してみせたチャンウク。
翌年には代表作の一つ「ヒーラー~最高の恋人~」(2014年)に主演、その後も「THE K2~キミだけを守りたい~」(2016年)、「あやしいパートナー~Destiny Lovers~」(2017年)と立て続けにヒットさせてスターの座を確立したのは周知の通りだが、この「奇皇后 ふたつの愛 涙の誓い」は、そんな彼が演技派として名を上げるきっかけになった必見作なのだ。
文=酒寄美智子
放送情報【スカパー!】
韓国ドラマ「奇皇后 ふたつの愛 涙の誓い」
放送日時:2025年1月13日(月)11:30~
※毎週(月)~(水)11:30~
チャンネル:アジアドラマチックTV (アジドラ)
※放送スケジュールは変更になる場合があります
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