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谷原章介が山間の村で謎の事件に巻き込まれる新聞記者を好演!矢田亜希子、上川隆也も共演の「松本清張サスペンス 影の地帯」

2024.12.20(金)

1995年公開の映画「花より男子」の道明寺司役で俳優デビューして以来、圧倒的なビジュアルと低音の美声で多くのファンを獲得してきた谷原章介。年齢を重ねるごとに、演じる役柄はもちろん、情報番組やバラエティ番組の司会やナレーションも務めるなど、活躍の幅も拡大し続けているという稀有な存在としても知られている。

そんな谷原が2015年に主演を務めたのが、日本を代表する推理小説家・松本清張の同名作を現代版にアレンジした本格サスペンス「松本清張サスペンス 影の地帯」だ。

事件に巻き込まれる新聞記者を演じた谷原章介
事件に巻き込まれる新聞記者を演じた谷原章介

(C)ドリマックス/TBS

毎朝新聞地域情報部で記者として働く田代圭介(谷原)には、以前所属していた社会部でスクープを連発する敏腕記者だったが、ある県警の裏金を扱った記事が問題となって左遷させられた過去があった。
ある日、同僚の木崎香織(岡本玲)が企画した「名水特集」の出張に付き合い、湧水と蛍で有名な自身の故郷・来実村へ行くことに。自然豊かな村に着くと、田代の社会部時代の後輩・川島英子(青山倫子)と、雑誌「週刊毎朝」の名物記者・久野(上川隆也)に偶然再会する。彼らは行方不明になった山川という大学教授について取材しているという。
2人と別れた後、仕事のために川辺で写真を撮り始めた田代は、周囲に人の気配を感じるが、そこには誰もいなかった。見えない気配を追って、うっそうとした獣道を進む田代だったが、足を滑らせ、崖から落ちてしまう...。

■矢田亜希子が物語のキーパーソンとなる美女を演じる

(C)ドリマックス/TBS

本作で谷原が演じる田代は、情熱を注いでいた仕事から外されたことで、無気力な日々を過ごしている新聞記者。殺伐としている同フロアの社会部・凶悪犯罪情報班とは正反対のゆったりとした空気が流れる地域情報部で、年下の同僚・木崎からの質問にものんびりと答えるなど、穏やかな人物に見える。しかし、社会部時代の後輩で、現在は雑誌「週刊毎朝」の記者として働く川島が記事をすっぱ抜いたとして、社会部の重鎮から罵倒されている姿を見るシーンでは、谷原の瞳には鋭い光が宿り、まだまだスクープへの嗅覚が衰えていないことが見て取れる。また、川島に声をかけられ近況を報告し合う場面では、木崎と話していた時ののほほんとした空気から一転、谷原の切れ味鋭い低音の美声が堪能できる。

(C)ドリマックス/TBS

そして、しばらく足が遠のいていた地元・来実村を訪れた田代は、木崎から「蛍を見たことありますか」と尋ねられる。「3年ほど前に見た」と答えながら、その時のことを回想する田代は、山の中で目撃した"蛍と戯れる白い服の美女"を思い出す。
その美女を演じているのが、数々のサスペンスドラマで美貌のキーパーソンを演じてきた矢田亜希子だ。どこか浮き世離れした雰囲気の彼女の姿を追って奥深い山の中へと足を踏み入れたのを機に、田代は不思議な事件に巻き込まれる...というように、本作でも矢田は、物語の鍵を握るミステリアスな存在を好演している。当初はほとんど顔が映らない状態での登場だが、歩いている後ろ姿だけでも美女オーラが全開。そして、遂に田代と対面した際は、清楚な雰囲気と圧倒的な透明感を纏いながら「あなたは関わらない方がいい」という言葉をかける。視聴者の心境を代弁するような、田代の「どういうことですか」という問い掛けに答えることなく、どこか悲しげな柔らかい微笑みを浮かべながら去って行く矢田の儚げな美しさは要注目だ。

(C)ドリマックス/TBS

その他にも、軽い口調の怪しげなゴシップ記者・久野を好演する上川や、クセの強い刑事役の滝藤賢一など、脇を固める名優陣の熱演や、原作とは違う謎解きや結末も見どころのひとつ。谷原の美声や矢田のミステリアスな美貌に注目しながら、山あいの村で起こる謎めいた事件の結末を見届けてほしい。

文=中村実香

放送情報【スカパー!】

松本清張サスペンス 影の地帯
放送日時:2024年12月21日(土)17:30~
チャンネル:チャンネル銀河 歴史ドラマ・サスペンス・日本のうた
※放送スケジュールは変更になる場合がございます