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企業の悪を正す花咲舞を演じた今田美桜の熱演に圧倒される!上川隆也も出演した令和版「花咲舞が黙ってない」

2024.10.27(日)

旧態依然とした体質のメガバンク・東京第一銀行において、"地位なし、権力なし、怖いものなし"の主人公・花咲舞が、行内に潜む悪と戦う痛快なドラマ「花咲舞が黙ってない」。人気作家・池井戸潤の小説を原作としたこのドラマは、2014年に第1シリーズが放送されて好評を博し、翌年には第2シリーズも放送された。

今田美桜が主演した「花咲舞が黙ってない」
今田美桜が主演した「花咲舞が黙ってない」

©池井戸潤「花咲舞が黙ってない」「不祥事」/NTV

時を経て、ついに待ち望まれた第3シリーズが今年、キャスティングも新たに放送された。正義感が強く、曲がったことが嫌いな花咲舞を演じたのは今田美桜。舞のパートナーであり、かつて融資課のエースだった上司・相馬建は、山本耕史が演じた。さらに、第1、第2シリーズで相馬役だった上川隆也が、舞の実家の居酒屋「花さき」を引き継いだ叔父・花咲健役として出演。シリーズのファンにとっては嬉しい配役と言えるだろう。

■冒頭からしっかり"花咲舞"になりきっている今田に注目!

©池井戸潤「花咲舞が黙ってない」「不祥事」/NTV

ここでは第3シリーズの舞を演じた、今田の演技について見ていきたい。舞は元々は、東京第一銀行の支店に務めるテラー(窓口係)だった。第1話の冒頭でテキパキと業務を進めるシーンからは、舞が優秀なテラーであることが伺える。今田はこの役のために、紙幣を数える練習をしたそうだ。

トラブルが発生して給湯室に呼び出された時には、傍目にもわかるほど戸惑ったり、注意を受けた時に「お言葉を返すようですが」と言った時の強い眼差しなど、今田は表情豊かでまっすぐな、"花咲舞"がしっかり感じられる演技を冒頭から見せてくれる。

そして、ある日突然、舞は本部への異動を命じられる。本部勤務ということで喜んだのもつかの間、配属先は「臨店班」だった。各支店で発生した問題に対応し、指導する業務で、調査の過程であら探しのようなことをすることもあるため、行員からは疎まれている部署だ。
しかし、ここで舞は本領を発揮する。持ち前の行動力と正義感で、上司である相馬を巻き込みつつ、東京第一銀行に潜む悪を次々に正していく。

■悪に立ち向かう舞、表情豊かでイキイキとした今田の演技に惹き込まれる!

第1話では、匿名の告発文書をきっかけに調査を重ね、羽田支店の闇を暴く。物語の最後、隠れて私腹を肥やしていた者に対し凛とした態度で臨む舞の姿には、今田ならではの"圧"がある。また、舞の決めセリフ「黙りません!」を口にした時には、強い熱と信念がひしひしと感じられる。

本作の魅力は、地位を利用して立場が弱い者を抑圧する存在に舞が立ち向かい、それを正すところにある。クライマックスの今田の熱を感じる演技には圧倒されるし、物語が痛快に感じられるのも、この熱演があってこそだろう。

©池井戸潤「花咲舞が黙ってない」「不祥事」/NTV

一方で、第4話で元カレと「花さき」で会うシーンなどでは、相馬と叔父にイジられ、アレコレ表情を変えるコミカルな演技も見せてくれる。シリアスでも、コミカルでも、舞をイキイキと演じる今田の熱演は好感度が高く、その容姿とも相まって、十二分に物語に惹き込む魅力に満ちている。

各支店における闇を暴き、声を挙げられない弱い者を救いながら、舞たちは東京第一銀行に巣食う巨悪へと迫っていく。その過程で相馬の過去も明らかになっていき、また、舞が憧れるエリート中のエリート・昇仙峡玲子(菊地凛子)との関わりも深まっていく。

果たして東京第一銀行にはどんな悪が潜んでいるのか。舞や相馬は、巨悪とどう戦うのか。舞役の今田はもちろん、それを支える相馬役の山本、また花咲建を演じる上川らの魅力溢れる演技に惹き込まれながら、令和版「花咲舞が黙ってない」を心ゆくまで楽しんでほしい。

文=堀慎二郎

放送情報【スカパー!】

花咲舞が黙ってない(2024)
放送日時:2024年11月9日(土)11:00~
チャンネル:日テレプラス
※放送スケジュールは変更になる場合がございます