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コスパ抜群!1人乗りEV「mibot」が予約殺到

2024.10.11(金)

広島県東広島市のベンチャー企業KGモーターズが開発した1人乗りの小型電動モビリティ「mibot(ミボット)」が、予想を上回る反響を呼んでいる。8月23日に予約受付を開始してわずか3日間で300台、約1か月で1000台の予約を達成した。

mibotは、原付ミニカー規格の4輪EVで、全長2490mm、全幅1130mm、全高1465mmとコンパクトなサイズながら、1人乗りには十分な広さを確保している。最高速度は60km/hで、1回の充電で100kmの走行が可能だ。家庭用のAC100V電源で約5時間の充電で済むため、利便性も高い。

価格は税込100万円。一見すると高額に感じるかもしれないが、維持費の面では圧倒的な優位性がある。KGモーターズの試算によると、年間1万km走行した場合の維持費は約1.8万円程度。これは軽自動車の年間維持費約16.8万円の約10分の1という驚異的な低コストだ。

mibotの特徴は、レトロで懐かしさを感じさせるデザインと先進的な機能の融合にある。丸目2灯のヘッドライトや透明なガラス製ルーフが特徴的で、インテリアにはエアコンやシートヒーター、ディスプレイモニターを標準装備。45kgまでの荷物を積載できる荷室も確保されている。

地方の未来を支える新たなモビリティの可能性

KGモーターズの代表取締役である楠一成氏は、元々「くっすんガレージ モーターズ」というYouTubeチャンネルでEV開発を公開していた異色の経歴の持ち主だ。楠氏はmibotの開発について、「地方の未来を支えたい」という思いを込めていると語る。

現在の日本では、クルマでの移動距離の約7割が10km未満、乗車人員の約7割が1人という統計がある。一方で、地方都市では公共交通の衰退が進み、自動車がなければ自由な移動が困難になっている。このような状況を踏まえ、KGモーターズは1人乗りで短距離移動に特化した超小型EVの必要性を見出したのだ。

mibotの予約者を対象としたアンケートでは、約94%が個人利用を目的としており、最も多かった購入理由は「新しい乗り物にワクワクするから」(約33.9%)だった。この結果は、mibotが従来の法人向け市場とは異なる新しい需要と価値を生み出していることを示している。

KGモーターズは2025年秋からmibotの生産を開始し、初年度は300台、2026年度には3000台の本格量産を目指している。さらに将来的には年間10万台規模の生産を視野に入れており、「ホンダのスーパーカブのように、グローバルで長く愛されるモデルを目指したい」と楠氏は意気込む。

【関連リンク】

・「ワクワクする」1人乗りの新電動モビリティ「mibot」、1か月で予約1000台突破(Response)
https://response.jp/article/2024/09/28/386702.html

TEXT:PreBell編集部
PHOTO:iStock

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