杉咲花が自身の撮休日を演じたら...上白石萌歌、若葉竜也、坂東龍汰、橋本愛らとの共演でナチュラル演技が光った「杉咲花の撮休」
2024.9.29(日)
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現在26歳にして数々の作品に出演し、経験と演技力を兼ね備える俳優、杉咲花。
10代の頃に出演した食品会社のCMで、回鍋肉を口いっぱいにほお張る女の子として注目されたのち、湊かなえ原作のドラマ「夜行観覧車」(2013年)で母親役の鈴木京香に馬乗りになって怒りをぶつける思春期の少女を鬼気迫る表情で演じ、業界を文字通り震撼させた当時は、わずか15歳だった。その後、NHK連続テレビ小説「おちょやん」(2020年~2021年)で「朝の顔」として国民的知名度を獲得した後は、映画「市子」(2023年)やドラマ「アンメット ある脳外科医の日記」(2024年)でさらなる演技の高み披露し、日々成長し続けている。
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(C)WOWOW「杉咲花の撮休」
そんな彼女が、「杉咲花という名の俳優」役で、思う存分に才能の翼を広げたのが、WOWOWのオリジナルドラマ「杉咲花の撮休」(2023年)だ。
この「撮休」シリーズは、俳優が自分自身と同じ名前の俳優役を演じる、まさに虚実皮膜な作風が人気の企画。俳優たちのパブリックイメージを基に「もしも彼/彼女の撮影休日がこんな風だったら?」と想像を膨らませ、シナリオが練られている。有村架純は郷里の兵庫弁を操り、竹内涼真は「大河の主役の方ですよね」(実際には未経験)と声を掛けられ、神木隆之介は見ず知らずの誰からも「神木くん」と苗字にくん付けで呼ばれてしまう...そんな、限りなく本人に近いイメージを自らが演じるという行為に、制作陣や俳優たちの遊び心や懐の深さが垣間見えるプロジェクトだ。
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(C)WOWOW「杉咲花の撮休」
第4弾となる「杉咲花の撮休」では、監督兼脚本陣に映画「ちょっと思い出しただけ」(2022年)の松居大悟、映画「愛がなんだ」(2019年)の今泉力哉、映画「ケイコ 目を澄ませて」(2022年)の三宅唱と、一様にナチュラルな演技にこだわりを見せる旬の面々がそろい、いずれも初タッグとなる杉咲に無茶ブリを仕掛けたり、伸び伸びとした演技をさせたり、あの手この手で彼女の魅力を引き出している。
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(C)WOWOW「杉咲花の撮休」
ある休日では、上白石萌歌が演じる路上ミュージシャンのCD購入を断りきれず、その結果小銭に困った杉咲が「即興芝居」と引き換えに一般人からお駄賃をもらおうと奮闘する。別の日には、馴染みの定食屋でビールを飲もうとしたところ、居合わせた客(若葉竜也)に「あ、朝ドラの!...未成年では?」と言われてしまう。また別の日には、坂東龍汰が演じる同棲中の恋人に大金をぽんと貸したりもする。実際に杉咲と親交のある橋本愛が友人の俳優役として登場し、2人でルームシェアするための部屋を探す休日もある。監督ごとに、杉咲の住まいや人物描写が微妙に異なるのも興味深いが、全6話のどれもがクスッと笑わせ「本当に彼女の休日がこんな風だったら面白いな」と観る側の想像力を刺激する。
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(C)WOWOW「杉咲花の撮休」
もちろん本作はあくまでドラマなので、各回のエンディングには「このドラマはフィクションです。杉咲花さんの実際の撮休とは、一切関係ありません。」の文言が出る。また本人は「杉咲花という、たまたま同じ名前の人物を演じていた感覚で、他の役を演じる時とあまり変化はなかったと語っている。
だが皮肉なことに、彼女の圧倒的にリアルな演技力が、観る側の妄想を補強してしまう。ましてや、撮影前に各監督と打ち合わせの席を設けたなどと聞けば「どこかに彼女本人の話が反映されているのかも!?」と勘ぐってしまう人が現れても責められないほどに。とても「芝居」には見えない彼女のたたずまいが、現実とフィクションの境目を限りなくボカシてしまうのだ。そういう意味でも、「撮休」シリーズ史上最も適役と言える主役だったのではないだろうか。作品として世に放たれた以上は、観る側がどんな想像をしながら観るにしても、楽しみ方はもちろん自由なのだから。
文=magbug
放送情報【スカパー!】
杉咲花の撮休
放送日時: 10月22日(火)13:00~
チャンネル: WOWOWライブ
※全6話一挙放送
※放送スケジュールは変更になる場合があります
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