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エピックゲームズ、EUで独自アプリストア開設

2024.9.15(日)

人気オンラインゲーム「フォートナイト」を運営する米国のエピックゲームズが、欧州連合(EU)でiPhone向けの独自アプリストア「エピック・ゲームズ・ストア」を開設した。この動きは、EUで今年3月から本格運用が始まった「デジタル市場法(DMA)」を受けたものだ。

DMAは、巨大IT企業による市場独占を防ぐことを目的としており、アップルやグーグルなどの大手プラットフォーム企業に対し、自社のアプリストアでのアプリ配信を義務づけることを禁止している。

エピックゲームズのCEOであるティム・スウィーニー氏は、「潮目は変わりつつあり、モバイルエコシステムはついに競争に開放されつつあります」とコメントし、この動きがデベロッパーと消費者双方にとって大きな前進であると強調した。

新たに開設されたエピック・ゲームズ・ストアでは、「フォートナイト」「Rocket League Sideswipe」「Fall Guys」の3つのゲームが提供される。iPhoneユーザーに関しては現在のところEU域内での利用に限定されているが、アンドロイド向けは世界中で利用可能となっている。

エピックゲームズは、EU以外の国々の当局にも働きかけを行っており、将来的にはiPhone向けのアプリストアをグローバルに展開することを目指している。また、他のデベロッパーのゲームやアプリもエピック・ゲームズ・ストアを通じてリリースできるよう取り組んでいる。

アプリ市場の競争激化へ

これまでアップルは、セキュリティ上の理由から自社の「アップストア」以外でのアプリ配信を認めてこなかった。また、アプリ内課金に対して最大30%もの手数料を徴収しており、多くのアプリ開発者から「高すぎる」との批判の声が上がっていた。

しかし、DMAの施行によりアップルは方針を転換し、外部のアプリストアでの配信を認めることとなった。これにより、長年アップルが独占的に支配してきたiOSアプリ市場に、競争原理が導入されることになる。

エピックゲームズは、アップルやグーグルのアプリストアを介さずに直接ユーザーにゲームを提供することで、より有利な条件でサービスを展開できるようになる。同社は既に、AltStoreやAptoide、ONE storeなど、複数のサードパーティアプリストアとも提携しており、今後さらに多くのストアでゲームを配信していく予定だ。

この動きは、アプリ開発者にとっては新たな販路の開拓につながり、ユーザーにとっては選択肢の拡大をもたらすことが期待される。一方で、アップルやグーグルといった既存の大手プラットフォーム企業にとっては、これまでの収益モデルの見直しを迫られる可能性がある。

【関連リンク】

・『フォートナイト』iOS版が欧州で復活、日本での配信も示唆。モバイル版『フォールガイズ』も発表。アプリ版"Epic Games Store"が本日(8/16)リリース(ファミ通.com)
https://www.famitsu.com/article/202408/14428

TEXT:PreBell編集部
PHOTO:iStock

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