「太陽の末裔」のブレイクから8年！キム・ミンソクが再び軍服姿でチャーミングな魅力を放つ「オタク気質」なトップアイドル役

2024.8.24(土)

初放送から8年が経つ今も、韓流ドラマファンの記憶に刻まれている名作ドラマ「太陽の末裔 Love Under The Sun」(2016年)。"永遠のドリームカップル"と称された主演のソン・ジュンギ＆ソン・ヘギョのみならず、「涙の女王」(2024年)のキム・ジウォンや「梨泰院クラス」(2020年)のアン・ボヒョンら多くのスター俳優を生み出した同作だが、その中でも視聴者から愛された"マンネ(末っ子)"キャラと言えば、後輩軍人キム・ギボムを演じたキム・ミンソクではないだろうか。

当時の軍服姿をいまだに覚えているファンも少なくないと思うが、最新主演ドラマ「マイ・ミリタリー・バレンタイン(原題)」(9月22日(日)よりKNTVにて日本初放送)では、"ミリオタ(ミリタリーオタク)"のトップアイドル役を好演。月日を感じさせない奔放かつチャーミングなキャラクターで再び支持を集めた。

「太陽の末裔」で演じたギボム役は、陸軍大尉・シジン(ソン・ジュンギ)とその部下・デヨン(チン・グ)との出会いをきっかけに心を入れ替え、軍隊に入隊する"元不良"。登場シーンは決して多くはないが、同じような過去を持つデヨンに心酔し、軍人として成長を遂げていく姿は印象に残った。

そんなミンソクが主演ドラマ「マイ・ミリタリー・バレンタイン(原題)」で演じるのは、世界的アイドルグループ・FITAのリーダーにして"ミリオタ"のロイド。劇中では"ギボム"を思い起こさせる軍服姿も披露している。

非武装地帯でのコンサートに出演したロイドは、大好きなミリタリーゲームに登場するレアアイテムの取引をこっそり行っていたところを北朝鮮特殊部隊のエース、ペク・ヨンオク(ナム・ギュリ)にテロ犯と誤解され、スキャンダルに巻き込まれてしまう。事態の鎮静化のため半強制的に軍隊に入隊することになったロイドは、配属先の部隊で教官を務めるヨンオクと再会。第一印象こそ最悪だった2人だが、軍生活を送る中で思いもよらない絆で結ばれていく。

トップアイドル役として、第1話ではステージパフォーマンスも披露しているミンソク。もともとオーディション番組「SUPER STAR K」がきっかけで芸能界入りし、デビュー作「美男＜イケメン＞バンド～キミに届けるピュアビート」(2012年)ではINFINITE・エル(キム・ミョンス)らと共に高校生バンド"眼球浄化"のキーボード担当・ギョンジョン役で脚光を浴び、音楽番組「SBS人気歌謡」のMCに抜擢...と、アイドルに身近なキャリアを重ねてきただけあって、ステージでのふるまいもスターそのもの。安定した歌唱と華麗なダンスも披露し、トップアイドルというキャラクターに十分な説得力を持たせている。

今年34歳ではあるが、童顔なこともあり、ミンソク演じるロイドがミリタリーゲームに興じる姿はどう見てもイマドキの若者。好きなものに全振りする奔放なオタクっぷりはいっそ清々しいほどで、クールなトップアイドルの顔とのギャップも実にチャーミングだ。

そんな"ミリオタ"のロイドが、華やかなステージから一転、命の危険が隣り合わせの"ホンモノ"の現場へ。街を脅かすテロ組織・バイオレットを捕らえるため、南北連合軍の小隊長として任務に就くヨンオクと再会し、行動を共にするうちに不器用な絆が芽生えていく。銃弾から逃げるため飛び込んだ水中での決死の人工呼吸キスなど、非日常の中で築き上げていく2人の信頼関係が、本作の見どころだ。

ヨンオクを幼い頃から知るソン・ジェフン(ソン・ジェリム)の出現をはじめ、2人の間には様々な困難が立ちはだかる。このジェフンこそヨンオクが追う"バイオレット"のリーダーであることから、三角関係はさらに複雑に...。時代劇の名作「太陽を抱く月」(2012年)の寡黙な護衛剣士・ウン役で脚光を浴びたジェリムが、二面性あるキャラクターでストーリーに深みを与えている。

何より「太陽の末裔」のギボム役から8年という長い月日を感じさせないミンソクのビジュアルと、"オタク気質なトップアイドル"というロイドの愛すべきキャラクターには心奪われること必至。アイドルと軍人、そして南北の国境の壁を越えて結ばれるロイドとヨンオクの"ケミ"にも注目したい。

文＝酒寄美智子

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