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吉岡秀隆演じる医師が「コトー先生」として受け入れられていく様子が心をうつ「Dr.コトー診療所 特別編」

2024.5.31(金)

吉岡秀隆が主演する人気シリーズ第二弾「Dr.コトー診療所 特別編」が、6月25日(火)、26日(水)にフジテレビTWOで放送される。離島医療の難しさを痛感しながらも、島の人々との交流を深め、成長していく医師の姿を描いた作品で、2003年にフジテレビで放送された第一期は平均18.9%という高視聴率を記録。今作はその第一期の内容を絡めつつ新撮を加えたスペシャル版で、2004年放送のスペシャル版、2006年放送の第二期につながるストーリーとなっている。Dr.コトー診療所はDVD化されているシリーズがほとんどだが、今作はDVD化されておらず、地上波での再放送もしていないので、見るべき絶好のチャンスなのだ。

島でたった1人の医師で、島民から"コトー先生"と呼ばれ信頼されている外科医・五島健助(吉岡)のもとへ、僻地医療に携わって間もない医師・三上新一(山崎樹範)から手紙が届く。彼からの手紙には島になじめず、患者からの信用もなく、自信を失っているとつづられていた。一方、コトーの診療所には連日多くの島民が詰めかけていたが、それは最初から順調だったわけではない。コトーは三上からの手紙をきっかけに、島に来た当初の苦労を振り返っていく。強気だが心優しい看護師・星野彩佳(柴咲コウ)、その父で役場の民生課課長・正一(小林薫)、同じく役場の事務員で診療所のサポートをする和田一範(筧利夫)らとの出会い、コトーの最初の患者となった原剛洋(富岡涼)は剛洋の父・剛利(時任三郎)を説得し、船上で緊急手術をしたこと、漁業協同組合漁労長・安藤重雄(泉谷しげる)をはじめとする島民との対立...いくつもの苦難と心のふれあいを経て、ようやく信頼されてきた今がある。そんなことを思い出しながら、コトーは三上への返事を書いていく。

全ての島民を家族のように思い、誠心誠意、診療していくコトー。島になくてはならない存在となっていくが、大切に思う分、医者としての苦悩もダメージも増えていく。頼られれば頼られるほど、離島での医療の限界を感じ、大きな壁にぶち当たる。それでも必死に乗り越えようともがき、押しつぶされそうな重圧と闘う毎日...悩みながらもゴールのない闘いにくじけることなく、真摯に立ち向かっていく。そんな彼の姿に涙腺は大いに緩む。

コトーの素朴な雰囲気、まっすぐで一生懸命な姿、独特のセリフ回しに感じる愛嬌、吉岡秀隆でしかあり得ない"コトー先生"がそこにいる。「北の国から」シリーズの黒板純役で名子役と言われた彼が代表作を塗り替えた作品と言っても過言ではないだろう。それほどまでに吉岡の演技が光る秀逸ドラマとなっている。

文=石塚ともか

放送情報【スカパー!】

Dr.コトー診療所 特別編
放送日時:6月25日(火)、26日(水) 12:10~
放送チャンネル:フジテレビTWO ドラマ・アニメ
※放送スケジュールは変更になる場合があります