笹木咲、椎名唯華をはじめ、にじさんじ所属ライバー達が「さくゆい劇場~この旅館、ほんまアカン!~」で見せたお笑いセンス
2024.1.17(水)
VTuber/バーチャルライバーグループ「にじさんじ」による大型フェス「にじさんじフェス2023」が12月23日・24日に東京ビッグサイトにて開催。さまざまなステージの中から、今回はDay1に行われた「さくゆい劇場~この旅館、ほんまアカン!~」 をレポートする。
笹木咲と椎名唯華という仲良しコンビによる人気ユニット「さくゆい」企画による、「にじさんじフェス」初のお笑い特化のスペシャルステージ。「再び会社の金で旅行に行こうとする二人が、女友達の花畑チャイカを連れて入った温泉旅館「虹ノ湯」でさまざまなトラブル&アクシデントに巻き込まれながらも成長していく姿をお届けする90分の劇場」という設定と、笹木咲、椎名唯華、花畑チャイカと、怖いお兄さんA役の加賀美ハヤト、怖いお兄さんB役の四季凪アキラ、虹ノ湯の若女将役・小野町春香、従業員A役の早瀬走、従業員B役のイブラヒム、シスター役のシスター・クレアという配役が事前に明かされている中、前説として、さくゆいの2人が登場。
「コントがやりたい」という意向を運営サイドに話していたら知らぬ間に大きな話になっていたことや、キャスティングも全員(イブラヒムは渋々)すぐにOKしてくれたことなどを明かしつつ、観客とコール&レスポンスの練習を開始。前日夜にYouTubeの「さくゆいちゃんねる」にて出演メンバー全員で行った答え合わせゲームでも登場した「3文字の飲み物は?」という質問に対し、客席から「コーラ」という正解が返ってきたことに感動するさくゆいは、ペンライトや拍手などでも観客とコミュニケーションをはかり、会場をしっかり温めた。
本編は、笹木が「運営が『さくゆいちゃんねる』に新しい動画をあげろと急かしてくる」という悩みを椎名に明かす場面からスタート。人里離れた温泉でのんびりしながらアイディアを出したい、という笹木の提案に椎名が同意すると、荷物持ちにチャイカが呼び出されることに。後日、椎名がネットで見つけたという、うさんくさい温泉旅館「虹ノ湯」へ向かうと、そこには若女将役の小野町春香、従業員Aの早瀬走、従業員Bのイブラヒムが、集客のためのアイディアをひねり出していた。「インフルエンサーに動画を撮ってもらうために、いろいろと仕掛けよう」と従業員Aが提案する中で、ステージは暗転。再びステージが明るくなると、そこには怪しげなサングラスをかけた、怖いお兄さんA役の加賀美ハヤト、怖いお兄さんB役の四季凪アキラの姿が。客席から歓声とどよめきが沸き上がるなか、後輩の四季凪がハリセンで加賀美の頭を叩き、加賀美が「すみません、兄貴!」と謝るという、リアルな関係とは逆転している設定でコントが展開。彼らも「虹ノ湯」に赴き、若女将にあるモノの返済を迫る。先立つものがないという若女将は、さくゆいに動画を撮りたくなるようなおもてなしをかまし、その宣伝効果で宿泊客をどんどん呼びこめば返済できるとし、「動画アップでメニーのマニーががっつりがっぷりこいつはもう笑いが止まらねえぜ作戦」の開始を宣言する。
登場人物の中で唯一の常識人設定のイブラヒムによるツッコミや、「虹ノ湯」ゲームコーナーで「無料懺悔室」を開設しているシスター役に扮したシスター・クレアの圧倒的な演技力など、さまざまな見どころが散りばめられたコント劇場。なかでも、「無料懺悔室」でのアドリブ懺悔や、従業員A・早瀬の観客を巻き込んだキレ芸、笹木&椎名&チャイカの温泉入浴シーンなどで炸裂する、各メンバーのお笑いセンスの高さには驚かされること必至だろう。
カーテンコールでは、座長のさくゆいから「本番直前まで合わせていた」「同じ熱量でお笑いができた」「劇場になる前から配役は決めていた」といった裏話も明かすなど、最後まで観客を楽しませ続けた「さくゆい劇場」。彼女たちが作り上げた初のエンターテイメント・ステージは、観客からの温かい拍手と共に幕を下ろした。
文=中村実香
©ANYCOLOR, Inc.
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