朝ドラ「ブギウギ」出演の水上恒司が趣里の印象を語る「背筋を伸ばさないといけないなと思わされます」
2023.12.2(土)
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水上恒司が放送中のNHK連続テレビ小説「ブギウギ」(NHK総合ほか)に12月11日(月)より出演する。
同ドラマは、「東京ブギウギ」で知られる歌手・笠置シヅ子をモデルに、ヒロインが銭湯の看板娘から"ブギの女王"と呼ばれる戦後を明るく照らした大スター歌手になっていくまでを描いたもの。ヒロインの福来スズ子を趣里が演じ、水上は大阪にある日本随一の演芸会社の御曹司でスズ子の最愛の人・村山愛助を演じる。
今回、水上にインタビューを行い、役の印象や役作り、趣里の印象などについて語ってもらった。

――役の印象は?
「戦前、戦中、戦後という昭和の激動の時代で今よりも男性が優位な世の中で、愛助はスズ子のことを立てていく。(スズ子が)憧れの存在であるからこそスズ子の選択を後押ししていくという人物で、あの時代の社会観念とは逆のことをしていて、2人の関係はなかなかないものだったと思うのですが、今の時代に彼らの姿を届けることはすごく意味があるなと思いました」
――演じる上で心掛けていることは?
「"スズ子のことを一番に考える"ということです。台本にも、愛助が(主体的に)どうというのではなく、スズ子にとって愛助はどんな存在なのかというふうな書かれ方をしているので、『スズ子にとって、どういう愛助でいたら(スズ子は)楽しく生きていけるかな』ということを常に考えて演じています」
――関西弁が特徴だと思いますが、関西弁はいかがですか?
「(福岡出身で)西に住んでいましたし、テレビなどで触れる機会も多いので、台本を声に読んだ時点では『意外とイケるんじゃないかな』って思ったのですが、方言指導が始まると先生に『全然ちゃうで。アンタ、七色の方言使うなぁ。アンタみたいな人、初めてやわ』って言われまして...。今でも、いい時とダメな時の"何が良くて、何が悪いのか"も分からない状態で悪戦苦闘しています(笑)」
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――役作りとして準備されたことは?
「スズ子に刺さっていく男性像を作っていきたいなと思ったので、澤井梨丘ちゃんが演じたスズ子の子供の頃からの台本から読ませていただいて、スズ子の人となりを頭に入れて撮影に臨みました。また、スズ子を支える役どころなので、(俳優として支えられている)現在の僕がどういうふうにサポートしてもらったら芸で生きやすいのかということも顧みました」
――スズ子の歌唱シーンを見た感想は?
「NHK大阪ホールでの歌唱シーンの撮影があったのですが、観ていてすごく高揚しました。実は(撮影に)インする前に、趣里さんが歌う『ラッパと娘』の音源を聴いた時から、『愛助の役作りは全く心配ないな』って思ったんです。というのも、役者が役のことを好きになるのってすごく大事で、頭で考えずとも好きになれたことがすごく(役作りの)助けになるので。そういうことを経てのステージ観覧だったのですが、もう最高でした!」
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――趣里さんの印象は?
「歌も踊りもあるのでボイストレーニングだったり(ダンスの)リハーサルだったりがある中でせりふも覚えていかなければならないので、かなりタフな現場だと思うんですけど、嫌な顔や苦しい顔は一切見せずに、僕ら周りのキャストやスタッフに『いい現場だったね』『いい時間だったね』って思ってもらいたいという姿勢がビンビンに伝わってきます。そんな姿を見ていて励まされますし、背筋を伸ばさないといけないなと思わされますね。僕も他の作品と撮影が重なって大変な時期もあったんですけど、見ていて『俺も頑張ろう!この人にエネルギーを注ぎ込むぞ!』ってすごくポジティブな気持ちにさせてくれる方です」
――最後に視聴者の方々にメッセージをお願いします。
「戦争に直面した時代の人々は本当に大変だったと思いますが、だからといって現代に生きている人が大変じゃないかと言ったら、そうじゃないと思うんです。そんな中で、スズ子と愛助の姿を観れば『今日も頑張ろう』『ちょっと頑張ってみよう』というちょっと頑張ることの些細なきっかけになれると信じていますし、そうなっていただけたら今の時代に『ブギウギ』を届ける大きな意味になるんじゃないかなと思っています」
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文=原田健 撮影=皆藤健治
スタイリスト=カワサキ タカフミ ヘアメイク=Kohey(HAKU)
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