三浦翔平が父親になった今だからこそ感じる"自分自身の起源"
2023.9.27(水)
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三浦翔平が比嘉愛未とダブル主演を務める映画「親のお金は誰のもの 法定相続人」が10月6日(金)より公開される。
同作品は、田中光敏監督と脚本家・小松江里子がタッグを組んだ三重県・伊勢志摩を舞台に伝説の真珠を巡る家族の大騒動と成年後見制度の問題を描くハートフル・エンターテインメント。
東京のIT関係の外資に勤めている大亀遥海(比嘉)は、母・満代(石野真子)が亡くなった知らせを受ける。父・仙太郎(三浦友和)との確執で故郷へは二度と帰らないつもりであったが、生前・母から届いたはがきが気になり、遥海は母の通夜に出席するため、久しぶりに地元・伊勢志摩に帰省することに。通夜会場の広間で大亀家の長女・珠子(松岡依都美)、次女の浜子(山崎静代 ※「崎」は正しくは「立つさき」)、遥海の三姉妹と父親の仙太郎が話をしていると、弁護士・城島龍之介(三浦)が現れ、「これからは私どもが、お父様のご健康、そして財産の管理をさせていただきます」と告げる...。
今回は三浦にインタビューを行い、役作りや比嘉との思い出、人生で一番影響を受けたことなどについて語ってもらった。
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――初めて台本を読んだ時の感想は?
「正式にこのお話をいただく前に田中監督と話す機会がありまして、『こういうふうな弁護士の役をやってほしいんだけど』ということを聞いていたんです。その後、しばらく経って正式にオファーをいただいたという経緯があって、どういう役かというのは何となく知った状態で台本を読んだのですが、『監督のいろんな伝えたいことが詰まっているな』と思いました。 "愛と許し"がテーマなので龍之介目線で見ると、龍之介が抱えているものとどう向き合うのか、『愛とは何なのか』ということを監督と話し合いながら作っていきました」
――どのような役作りをされましたか?
「クランクインの前日に集まれる人だけで集まる機会があって、そこに実際の弁護士の先生方が来てくださって、成年後見人制度や今の弁護士業界のお話を聞くことができたんです。現実はきれいな世界ではなく、なかなか壮絶なエピソードばかりで...。弁護士役は初めてではなかったのですが、実際のお話を聞くことができたことで、今までより一歩踏み込んだ役作りができたと思います」
――監督や小松さんとは役についてどのようなお話をされたのですか?
「製本される前に話し合った時に、『龍之介の抱える闇をもっと出して、(見せ方として)ヒールに振った方がいいんじゃないか』みたいな話も出たのですが、最終的には龍之介を悪い奴ではなく、可哀想な人間にしてほしいというところで、過去のトラウマを抱えながらも成長していく姿を全体を通してどうやって作っていくかを詰めていきました」
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――龍之介を演じていかがでしたか?
「"面白い"より"つらい"方が強かったかもしれないです。龍之介はある意味ずっと仮面を被って生きている人間で、しかもそのことに自分では気付いていないので。やはり思ったことを口に出している人間の方がストレスはないですから」
――演じる上で難しかったところは?
「技術的なところで言えば、『(フラメンコの曲の)サパテアードの音に合わせて芝居をしてほしい』って言われて、『上がっていくリズムに合わせて心情も上がっていくのを、動きと表情だけでやってくれ』と。リズムで芝居をするというのが新しくて難しかったですね。
心情的なことだと、ラストの母親に対する心情の切り替えが難しかったです。気付きがあって(台本の行間を読めば)一度自分の中で考える時間があるのですが、(シーンの構成上)次のシーンでは(考えを固めて)歩き出しているので、『この短いスパンでどうやったらお客さんに伝わるのかな』というところはすごく考えました」
――比嘉さんとの思い出は?
「エンディングに繋がる2人が対峙するシーンは、監督のこだわりで天気が回復するのを待って、かなり時間をかけて撮ったのですが、待っている間に次に撮るダンスシーンの練習をひらすら2人でやってました(笑)。でも、本番になるとすごく集中されていて、比嘉さんが演じるストレートに思ったことを口にする遥海の言葉は、対照的な性格の龍之介にはグサグサ刺さるんですよ!ほとんど受け身の芝居だったのですが、すごく感情を動かしてもらいました」
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――龍之介を通して"家族愛"が1つのテーマとして描かれていますが、ご自身が父親になったことで"家族愛"を表現する上での心境の変化などはありますか?
「父親役は演じたことがあるのですが親子が主体となる物語はやっていないので、例えば、離れ離れになってしまうような作品だったり、強く愛おしさを感じるような物語に携わった時に、『一体どんな感情が芽生えるんだろう?』という思いはあるので楽しみではありますね。ただ、『つらい話だったりすると耐える自信がなくて、感情の歯止めが利かなくなりそうだな』という想像はしています」
――作品の冒頭に、劇作家のバーナード・ショーの「人生で一番影響を受けた本 それは銀行の預金通帳である」という言葉が紹介されていますが、ご自身の人生で一番影響を受けたと思うことは?
「この仕事を始めてから、映像作品や俳優さんたちなどからものすごく影響を受けているのですが、自分の起源で言えば父親かな。大人になって自分が父親になった今思えば、この人格が形成されたのは、両親がいろんな愛を与えてくれたからなんだろうなと。趣味や思考、考え方から好きな物まで、なんとなく父に似てきているので(笑)」
――最後に、映画を観賞される皆さんにメッセージをお願いします
「僕が思う"監督が伝えたいこと"は、『本当に大切なものは目に見えない』ということ。『今ではなく未来のために、自分だけではなく誰かのために、お金ではなく愛のために』というメッセージを、観る方の視点によっていろんな受け取り方ができる作品だと思います」
撮影=皆藤健治 取材・文=原田健
ヘアメイク=石川ユウキ スタイリスト=根岸豪
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