板垣李光人、渾身の演技で挑んだドラマ「シジュウカラ」でも光る美しい存在感
2023.8.19(土)

愛らしさとかっこよさを併せ持ち、高い人気を誇る俳優・板垣李光人。子供の頃から子役として活躍してきた板垣の魅力の1つとして挙げられるのが、「容姿の美しさ」だろう。
近年話題となった作品を振り返っても、2020年公開の映画「約束のネバーランド」では「美しすぎる少年」と評判になり、翌年の2021年に吉川愛とW主演したドラマ「カラフラブル~ジェンダーレス男子に愛されています。~」では、メイクやファッションを楽しむジェンダーレス男子役を務め、多くの視聴者を画面に釘付けにしている。
また大河ドラマ「どうする家康」では、美しく、かつ血気盛んな井伊直政役を演じ好評を博すなど、持ち前の美貌はもちろん、演技力の高い俳優として注目度急上昇中だ。

(C)「シジュウカラ」製作委員会
そんな板垣が演じる美少年と、アラフォーの主婦が許されない恋に落ちるドラマが、2022年放送の「シジュウカラ」だ。漫画家であり、主婦である主人公・綿貫忍役を山口紗弥加が務め、板垣はそのアシスタントとして現れた若者・橘千秋役を務める。

(C)「シジュウカラ」製作委員会
忍は、今は第一線から遠ざかっている売れない漫画家。引っ越しを機に引退を決めた矢先に、電子書籍として売り出された過去の作品が売れていることを知らされる。出版社から新作を依頼された忍はアシスタントを募集し、そこに現れたのが千秋だった。

(C)「シジュウカラ」製作委員会
待ち合わせの喫茶店に現れた千秋は、髪を目の上まで垂らして真面目そうな雰囲気を醸し、くるくると視線もよく動き活発そうな印象も受ける。美形の好青年といった感じだが、忍の家に入った瞬間に、彼の中で何かが変わる。
忍の夫・洋平が「大変だね君も、こんなおばさんの漫画を手伝わされて」と冗談めかして言った時には、「僕にとってはおばさんじゃなくて先生です」と、強い口調で言い放つ。新作が仕上がった後の打ち上げでは、テーブルの下で忍の足を擦りながら、挑戦的な眼差しを向ける。当初の好青年とは打って変わって、だんだんと何かを企んでいるような、ミステリアスな雰囲気が出てくるのだ。

(C)「シジュウカラ」製作委員会
時折見せる愛くるしい表情や、じっと忍を見つめる怖い表情を見ていると、千秋が何を考えているのか、何を思って忍に強引にアプローチしているのかが、つい知りたくなってしまう。そしてそう思ってしまうのは、板垣が演じる橘千秋という人物に惹き込まれているからなのだろう。
話が進むに従い、千秋が抱えている心の闇、忍の家族との関係などが明らかになってゆく。自分にとって救いとなった漫画を描いたのが忍だったとわかった時の涙。自分と自分の母親の過去を明らかにした時の、心の底に渦巻く悲しみが伝わる眼差し。要所となる場面で板垣が見せる、魂をきつく絞るような渾身の演技には心を打たれる。

(C)「シジュウカラ」製作委員会
同時に、悲しみを抱えたまま歩道橋の上を歩いたり、物憂げな表情で苦手なコーヒーを啜ったりするシーンなどでは、板垣が持つ若さと美しさが全面に押し出される。よくある大人同士の"不倫ドラマ"ではなく、18歳もの歳の差がある2人を描いた本作で、遠慮なく若さと愛らしさ、そして葛藤を飛び散らせる千秋の存在は実に新鮮に映る。そして、それによって物語に引き込まれてしまうのは、やはり俳優・板垣李光人の力量によるものなのだろう。
やがて千秋は忍に心を寄せ、忍は千秋を好きになってゆく。自らの思いと現実の狭間で揺れながら、2人はどんな選択をし、どんな未来へ向かってゆくのか。板垣の渾身の演技とともに、最後までじっくりとお楽しみいただきたい。
文=堀慎二郎
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