横アリでの初単独公演への期待も高まるM!LKの現在地！佐野勇斗も「M!LKにいて幸せです」と愛を言葉に

2023.7.8(土)

佐野勇斗、塩崎太智、曽野舜太、山中柔太朗、吉田仁人によるダンスボーカルグループ"M!LK"。2014年に結成され、いろんなものに混ざりやすく、さまざまな形状に変化することのできる"変幻自在"なユニットをコンセプトに活動している。

ライブでのパフォーマンスに定評があり、着実にファンを増やして、2021年11月にはシングル「Ribbon」でメジャーデビュー。それからおよそ1年半が経過し、6月14日には待望のメジャー1stアルバム『Jewel』もリリースした。発売直後の17日に東京・表参道ヒルズで開催したフリーライブは、直前の告知にもかかわらず約2500人のファンが駆けつけた。コロナ禍があり、およそ3年半ぶりのフリーライブということで待ち望んでいたファンも多かったはず。そして、かねてより"ドームツアー"を目標に掲げてきているが、その夢に向けて１歩前進となる、初の神奈川・横浜アリーナ単独公演「M!LK 1st ARENA "HAPPY! HAPPY! HAPPY!"」を10月22日(日)に開催することも決定。勢いがますます加速しているのを感じる。

そんな彼らは、今年の春、3月31日の福岡公演を皮切りに全国５都市8公演に及ぶホールツアー『M!LK CONCERT TOUR 2023「CHECKMATE」』を行った。ツアーファイナルとなった5月7日の東京ガーデンシアター公演はグループ史上最大キャパの会場だったが、チケットはソールドアウト。テレ朝チャンネルで生中継も行われた。

開演時間になって会場内が暗転すると、チェスの盤上を5人が進んでいくオープニング映像が流れ、強い光が放たれる。そしてその光が消えた時に、チェスの駒と入れ替わるように5人の姿が現れた。まさにイリュージョン的な登場の仕方でファンを驚かせ、"何度でも立ち上がって前に進んでいく"という強い気持ちを表した「HIKARI」でライブがスタートした。デジタルサウンドでテンションを上げてくれる「INFINITY TRY」で一体感を作り出し、曽野の「東京、盛り上がっていくぞ！」という煽りからの「ボクラなりレボリューション」でさらに会場を熱くさせた。間奏での自己紹介パートもこの曲の見どころだ。

「シアワシェイク」では、コロナ禍で出来なかった"コール＆レスポンス"が復活。ライブならではの幸福感をメンバーもファンも噛み締めるかのように声を上げた。8人のバックダンサーを従え、"光る傘"を使ったパフォーマンスで魅せた「君とスクロール」、激しいダンスが印象的な「energy」、ストリングスやパーカッションをフィーチャーした「かすかに、君だった。」など、曲ごとにいろんな場面を作り出し、それぞれ違った個性で楽しませてくれる。その後も「一旦結婚しようか？」というキラーセリフにファンが絶叫した「テルネロファイター」、スタンドマイクでじっくりと歌い上げる「It's only LOVE」と、これでもか！とばかり繰り出してくる。

ライブも折り返しに来たところで、「ガーデンシアターでライブが出来ると知らされた時、"すごっ！"って思ったんですけど、本当にすごいね。パンパンじゃない！」と、大きな会場がファンで埋め尽くされているのを見て、現状を実感した様子のメンバーたち。

気持ちがこもったバラード「何処へ」、大切なメジャーデビュー曲「Ribbon」、オリコンランキングで1位を獲得した「奇跡が空に恋を響かせた」など、代表曲や、M!LKの歴史に欠かせない曲が次々と披露されていく。

吉田が「ツアーを通して成長できたって、メンバーみんなが感じていると思う。自分たちの決意を込めて『CHECKMATE』というタイトルを付けたツアー、何かが掴めたんじゃないかと思えるツアーでした」と今回のツアーを振り返り、その思いを伝え、もらった分の幸せを何倍にもして返していきたいと宣言した。

本編最後は「STARS」。"僕らが君を照らす星になる"という思いが込められたこの曲が金色の紙吹雪が舞う中で披露され、佐野の「M!LKにいて幸せです！」という言葉が象徴するように、会場全体が幸せな空気に包まれた。

アンコールでは客席通路やアリーナのフロアにメンバーが降りて、よりファンに近いところに行っていたが、これもここ数年は出来なかったこと。アンコールでは「恋がはじまる」「フレ！フレ！オレ！」、初披露の「topaz」、そして「Winding Road」を歌唱。

最後に、10月22日(日)に横浜アリーナでのワンマンライブ「M!LK 1st ARENA "HAPPY! HAPPY! HAPPY!"」が決定したことを発表し、吉田が「皆さんを幸せにしたいという気持ちで付けました。来てくれた人は絶対に幸せにします！」と約束。ツアーファイナルだが、次へと繋がるライブだったと実感できた。

今回の東京ガーデンシアター公演は、CSテレ朝チャンネル１にて7月16日(日)にライブの模様だけでなく、舞台裏やインタビュー映像を加えた豪華完全版として放送される。5人の魅力、そしてM!LKの魅力をより知るためにもぜひチェックしていきたい。

文＝田中隆信

• 木村慧人(FANTASTICS from EXILE TRIBE)と山中柔太朗(M!LK)が体現する同性同士の恋愛模様を描いた「飴色パラドックス」
• メジャーデビューを迎えたM!LK、新曲「Ribbon」にかけたゲーム企画で見せた魅力
• 新体制となったM!LK 歌手、俳優として輝く5人の現在地