「哲仁王后」「社内お見合い」とヒットが続くソル・イナ、女神級スマイルとは正反対の「心の闇」を演じ切る鮮烈な存在感
2023.6.30(金)

1980年代の激動の韓国を舞台にした青春ドラマ「オアシス」(2023年)で、爽やかな初恋のときめきを体現し、高い評価を受けたソル・イナ。「恋するレモネード(学校2017)」でも共演したチャン・ドンユンを相手に、イナ演じる"ブラスバンドの女神"が見せたスマイル&ウィンクは、殺伐とした時代に差し込んだ一筋の光のように眩しく、鮮烈な印象を残した。
他にも、「哲仁王后 ~俺がクイーン!?~」(2020年)や「社内お見合い」(2022年)などヒットドラマに次々と出演してきたイナ。「社内お見合い」では相手役のキム・ミンギュとの"眼鏡キス"が話題を呼ぶなど、確かな実力を持つ若手女優として存在感を放っている。

Licensed by KBS Media Ltd. (C) 2019 KBS. All rights reserved
2015年のドラマデビューからわずか数年で、主役級キャラクターを演じるまでに成長した彼女だが、そのキャリアの中でも大きなチャレンジとなった主演作が「愛はビューティフル、人生はワンダフル」(2019年)だ。
最終回で自己最高視聴率32.3%を記録し、この年の「KBS演技大賞」ではソル・イナ自身も優秀演技賞(女優部門)を受賞するなど、彼女の名を一躍世に知らしめた同作が、7月3日(月)よりアジアドラマチックTV (アジドラ)にて放送される。

Licensed by KBS Media Ltd. (C) 2019 KBS. All rights reserved
「愛はビューティフル、人生はワンダフル」は、10年前に自ら命を絶った男子高校生の存在をきっかけに大きな心の傷を負った2つの家族が、長い時間をかけて再生していく様子を描いたヒューマンドラマ。イナは、男子高校生の自殺と深く関わりながらも、懸命に前を向いて生きていこうとするヒロイン、チョンアを演じている。
ドラマの序盤で、女子高生のチョンア(イナ)が2年にわたりいじめに苦しめられていることが示唆される。鏡の前に立ち、暗く沈んだ表情で自分の痣だらけの体を見つめる姿はショッキングだ。

Licensed by KBS Media Ltd. (C) 2019 KBS. All rights reserved

Licensed by KBS Media Ltd. (C) 2019 KBS. All rights reserved
優秀な姉にばかり関心を向ける両親にも、いじめの事実を打ち明けられず、自ら死を決意するチョンア。そして、SNSで知り合った男子高校生・ジュンギョムと落ち合い、一緒に自殺しようと約束したペンションへ。人生最後の思い出として2人は楽しい時を過ごすが、その夜、チョンアが寝ている間に、置手紙を残してジュンギョムは1人で命を絶ってしまう。やがて現場に駆け付けたチョンアの母が、娘を守るためについた"1つの嘘"が、互いの家族を巻き込んで思わぬ事態へと発展していく...。
初主演を務めたドラマ「明日も晴れ」(2018年)の主人公・ハニをはじめ、明るくハツラツとしたイメージが強かったイナが、心に傷を抱えるキャラクターでそれまでのイメージをガラリと塗り替える新境地に挑んでいる。

Licensed by KBS Media Ltd. (C) 2019 KBS. All rights reserved
ひとたびニコッと微笑むだけで周囲を幸せなムードに塗り替えてしまうような輝く笑顔を持ちながら、一人になると暗く沈んだ表情を浮かべ、心の奥深くの闇を覗かせる。イナは当時、実年齢で20代に差し掛かったばかり。それでいて、チョンアの持つ"表"と"裏"の顔のギャップを見事なバランスで成立させる演技力はさすがだ。

Licensed by KBS Media Ltd. (C) 2019 KBS. All rights reserved

Licensed by KBS Media Ltd. (C) 2019 KBS. All rights reserved

Licensed by KBS Media Ltd. (C) 2019 KBS. All rights reserved
もう一人の主役、自殺したジュンギョムの兄・ジュンフィを演じるキム・ジェヨンも絶妙な存在感を放っている。
EXOのD.O.(ディオ)ことド・ギョンスが主演した大ヒット時代劇「100日の朗君様」(2018年)で世子の命を狙う刺客・ムヨンを演じて注目されたジェヨン。「月水金火木土」(2022年)の華やかなオーラを漂わせる"スーパースター"のヘジン役も印象深いが、「愛はビューティフル、人生はワンダフル」では、弟の死に因縁のあるチョンアに対して芽生える好意と葛藤を感情豊かに表現。他人には無関心だった青年が、苦しむ母親やチョンアと正面から向き合うことで、人間味溢れる大人の男性へと成長していく過程を魅力的に演じている。

Licensed by KBS Media Ltd. (C) 2019 KBS. All rights reserved

Licensed by KBS Media Ltd. (C) 2019 KBS. All rights reserved

Licensed by KBS Media Ltd. (C) 2019 KBS. All rights reserved
ジュンギョムの自殺の真相が徐々に明らかになるつれ、二転三転していくチョンア&ジュンフィのじれったい恋模様もさることながら、「愛はビューティフル、人生はワンダフル」のもう1つのラブラインは、チョンアの姉・ソラ(チョ・ユニ)と、彼女を挟んで複雑な愛憎模様を繰り広げるテラン(ユン・バク)とジヌ(オ・ミンソク)の三角関係。家族が抱える問題と切っても切り離せない彼らの恋愛模様は、大人の事情が絡み合い、ラブロマンスとしても惹きつけられる。

Licensed by KBS Media Ltd. (C) 2019 KBS. All rights reserved

Licensed by KBS Media Ltd. (C) 2019 KBS. All rights reserved
高校生の自殺に関する描写のあまりのリアリティと衝撃性から、辛く重いテーマが胸を突くが、作品を貫く本質的なテーマは"小さいけれど確かな幸せ"がもたらす尊さ。紆余曲折を経て迎える2つの家族の再生の物語が心に深い余韻を残す秀逸な人生ドラマといえそうだ。
文=酒寄美智子
放送情報
韓国ドラマ「愛はビューティフル、人生はワンダフル」
放送日時:2023年7月3日(月)11:30~
※毎週(月)~(金)11:30~
チャンネル:アジアドラマチックTV (アジドラ)
※放送スケジュールは変更になる場合があります
-
ムロツヨシがコミカルな雰囲気を封印し、硬派な刑事を演じた作品「連続ドラマW 雨に消えた向日葵」
提供元:HOMINIS2/24(月) -
若かりし玉置浩二が怪演!単なるホラーにとどまらない映画「プルシアンブルーの肖像」
提供元:HOMINIS2/24(月) -
ソン・ジュンギの貴重な生歌唱や黒歴史のダンスも...!愛する妻子や心境の変化を率直に明かした、キャリア初の音楽トーク番組が反響
提供元:HOMINIS2/22(土) -
中山美穂が演じるドジで控えめなヒロインが魅力的!ドラマ「すてきな片想い」
提供元:HOMINIS2/22(土) -
SEVENTEENのHOSHIが漏らした意外な本音も...?BSS(ブソクスン)が盟友イ・ヨンジと繰り広げた最高のショータイムに喝采!
提供元:HOMINIS2/22(土)