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「キングダム」政役や、「東リべ」マイキー役など現在大活躍の吉沢亮がムロツヨシワールドで武将などを演じたドラマ「新解釈・日本史」

2023.6.29(木)

2021年放送の大河ドラマ「青天を衝け」で主演の渋沢栄一役を務めた俳優・吉沢亮。端正な顔立ちに演技力と人気を兼ね備え、現在も公開予定の作品を複数控えている。2021年の実写映画No.1ヒットを記録した「東京リベンジャーズ」の続編で、前後編2部作となる「東京リベンジャーズ2 血のハロウィン編」(-運命-/-決戦-)が4月21日・6月30日(金)に公開。前作に続き、吉沢は東京卍會の伝説の総長・マイキーを演じ、カリスマ性溢れる姿を披露している。また、7月28日(金)にはシリーズ3作目となる「キングダム 運命の炎」が公開する。こちらも第1作が2019年邦画実写映画第1位を記録した人気シリーズ。中華統一を目指す秦王と、王の影武者となり命を落とす少年の二役を演じ分けた吉沢は、第62回ブルーリボン助演男優賞と第43回日本アカデミー賞最優秀助演男優賞を受賞するなど高い評価を受けた。最新作では吉沢演じる王の過去も描かれ、「何故、中華統一を目指すのか」というテーマに挑む。

次代を担う若き実力派となった吉沢だが、まだ20歳前後の初々しい時代に出演したドラマ「新解釈・日本史」(2014年)。本作の脚本・監督は、「勇者ヨシヒコ」シリーズ(2011年〜)や「銀魂」シリーズ(2017年〜)など、映画やドラマに舞台と数多くのヒット作を手掛けてきた福田雄一が務めた。個性派俳優ムロツヨシが連続ドラマ初主演を務め、歴史の教科書では語られない偉人たちの本当の姿を新解釈で描き出す。歴史上の偉人たちは本当に偉人だったのか。奇才・福田監督が日本の歴史的瞬間を一話完結のシチュエーションコメディに仕立て上げる。

卑弥呼の弟を演じるムロツヨシ
卑弥呼の弟を演じるムロツヨシ

©ドラマ「新解釈・日本史」製作委員会2014

©ドラマ「新解釈・日本史」製作委員会2014

福田組の常連でもあるムロは、エピソードごとに織田信長、坂本龍馬、フランシスコ・ザビエル、宮本武蔵といった名だたる人物たちを演じる。史実を忠実に再現するのではなく、歴史上で謎とされる部分に新しい解釈をゆるくコミカルに提案していく。どこが台本でどこがアドリブなのか分からないほど真面目にふざける偉人たち。親しみやすいキャラクターは人間味に溢れ、気付けば独特のムロワールドにハマってしまう。本多力、上地春奈、シソンヌ、若葉竜也、浦井健治ら演技派がしっかりと脇を固め、全力のボケと鋭いツッコミも相まって、さながらコントのようだ。吉沢は、その一員として世界観に見事に溶け込んでいる。

第1話では織田信長に仕える武将を演じた。破天荒な殿に振り回されながらも、生真面目に対応する凛々しい横顔が美しい。次々と繰り出されるボケに思わず笑みが溢れるのも、福田組ならでは。他にも松尾芭蕉による俳諧の会に参加する素朴な青年や、水戸光圀の旅の仲間に志願するノリの良い若者と、偉人と関わる市井の人を自然体で演じ分けた。芸達者な先輩たちの姿を見つめる瞳がキラキラと眩い。

今持てる力を全て出し切った本作で、アドリブや間の取り方などコミカルな演技力が大いに鍛えられたのだろう。後に「銀魂」シリーズや「ブラックナイトパレード」(2022年)でも再び福田組に参加している。極上のコメディでの経験が、硬軟自在な役者へと成長した現在の活躍にも繋がっている。

文=中川 菜都美

放送情報

新解釈・日本史
放送日時:[#1-4]7/2(日)4:10~
     [#5-8]7/9(日)4:10~
     [#9]7/16(日)5:25~

放送チャンネル:ファミリー劇場

※放送スケジュールは変更になる場合がございます