ジュンスの才能が窺い知れる多彩なセトリ!韓国ミュージカル「デスノート」「エリザベート」の名曲の貴重な日本語歌唱に圧倒
2023.5.3(水)
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ソロアーティストとしてはもちろん、ミュージカル俳優としても絶対的なポジションを確立しているキム・ジュンス。2022年夏には、J-JUN with XIA (JUNSU)としてジェジュンとタッグを組んだシングル「六等星」が日本でも話題を集めた。
2012年から10年間、バラードやミュージカルナンバーを中心とする新しい形式のエンタテインメントショーを独自に進化させ、国内外のファンを魅了してきた彼が、4月7日~9日の3日間に渡り、オーケストラやバンドを携えたコンサート「2023 XIA The Best Ballad Spring Concert vol.3 In JAPAN」を横浜ぴあアリーナMMで開催した。

写真提供 PALMTREE ISLAND
客電が落ちミステリアスなSEが場内を包み込むと、メインステージ奥の床下からジュンスが登場。既に役が憑依しているかのような神妙な顔つきとオーラで、"死"の概念を擬人化したトート役で過去に何度も演じてきたミュージカル「エリザベート」の曲「闇が広がる(Japanese ver.)」から幕を開けた。
2010年から韓国で多くのミュージカルに主演し、ミュージカル俳優としても引っ張りだこのジュンスだけに、同公演でもミュージカルナンバーの日本語歌唱はファンにとって堪らない瞬間だ。
瞬く間に広いライブ会場をミュージカル劇場の空気に変えたジュンスは、芝居が入ったような節回しでも圧倒。そのまま続けて、同じく「エリザベート」からミュージカルファンの間でも高い支持を得る「最後のダンス(Japanese ver.)」を情感たっぷりに歌い上げ、オーディエンスの耳と心までクギづけにする。
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写真提供 PALMTREE ISLAND
「(Spring Concertと銘打った)このコンサートは7年ぶり、横浜で公演をするのも7年ぶりです。久しぶりなので今日はたっぷり良い曲を用意してきました!」
そんな嬉しい言葉を挟んで始まったのは、「日本語で歌うのは初めて」と言う、ジュンスにとっても思い入れの深いミュージカル「ドラキュラ」のナンバー。オーケストラの美しい演奏に映える切ないラブソング「Loving you keeps me alive(Japanese ver.)」、アダルトなダンスでも魅了した「Life after life(Japanese ver.)」で、「ドラキュラ」の壮大かつ重厚なムードを表現する。
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写真提供 PALMTREE ISLAND
その後は、玉座に座った"帝王"感たっぷりのジュンスが、現在L(エル)役で出演中の韓国ミュージカル「デスノート」の世界へと観客をご招待。不敵な微笑みを湛えたLらしさ全開の「ゲームの始まり(Japanese ver.)」を熱唱し、「『デスノート』はここ日本が元祖でしょ?(笑)。"地元"で歌えるのがうれしい」とコメント。韓国で6月まで公演中という忙しい最中に来日を果たしたジュンスだが、そんな「デスノート」の世界観を存分に味あわせてくれる。
さらには、デスノートのもう1人の主人公・夜神月(ライト)の楽曲「デスノート」、猫耳カチューシャ&ピンクのペンライトを持ってキュートに踊ったヒロイン・弥海砂(ミサミサ)の楽曲「I'm ready」も披露。「I'm ready」の可愛らしいダンスではちょっぴり照れたジュンスのはにかむ様子に会場が大興奮だった。
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写真提供 PALMTREE ISLAND
ライブ後半は、ソロアーティスト・ジュンスの魅力が詰まったセットリストに一変。自身の原点であるアイドルの姿を楽しんでもらおうと準備したというダンスナンバー「Set Me Free」「Turn It Up」は、キレキレのパフォーマンスにファンも総立ち。熱気はみるみるうちに上昇し、凄まじい会場の一体感を作り上げる。
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写真提供 PALMTREE ISLAND
アコースティックコーナーでは、2008年に発表した日本オリジナルバラード曲で15年以上ぶりの歌唱となった「Rainy Night (Acoustic ver.)」と、ジュンスが「思い入れのある曲」と紹介したオフコースの名曲「言葉にできない(Acoustic ver.)」を披露。絶品...としか言いようのない深みのある歌声が胸に沁み渡る極上のパフォーマンスだった。
「1人でのコンサートはいつもチャレンジする気持ちと、僕を忘れずに見にきてくれるのか不安な気持ちを持ちながら準備します。毎回皆さんが来て笑顔になってくれるのは、当たり前のことではなく奇跡が続いていると思っています。そして、これからも頑張っていきたいと思える原動力をもらえます。そして日本でもミュージカルをやれるように頑張りたいです!」
完璧な日本語で最後の挨拶をした後、本編ラストの曲として披露したのが、2017年に発表したジュンスとイム・チャンジョンのデュエット曲「We were..」。スケール感のある桜のモニター映像を背負い、伸びのある圧倒的声量の歌声で公演を締めくくった。
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写真提供 PALMTREE ISLAND
前半・後半でガラッとステージの色を変え、2種類のライブを続けて見ているような贅沢な感覚が味わえた今回のコンサート。前半のミュージカルパートは作り込んだパフォーマンスで心酔させ、後半は素の飾らないジュンスをさらけ出す。
ジュンスのライブではお馴染みの「ジュンスタイム/ジーニータイム」(ディズニー映画『アラジン』の魔法使い・ジーニーにちなみ、歌やダンスなど、ジュンスが客席からのリクエストに応えるコーナー)では、ファンとの交流の時間もたっぷり用意。双方の心の近さを感じるトークの掛け合いに会場は何度爆笑に包まれたことか...。ファンの容赦ないツッコミやイジリにタジタジしつつも、巧みな日本語の返しで笑いへと昇華するジュンスのトークの腕もさすがだ。
アンコールでは、観客参加型のオリジナルの振り付けが楽しい楽曲「さくらんぼ」(大塚愛)で会場中が熱狂。ジュンス自ら超熱血の振り付け指導を経て、見事な一体感が拡がり、まさに大団円という言葉がぴったりのエンディングに。誰よりも楽しそうにステージを駆け回り、全力で踊るジュンスの姿が目に焼き付いた。
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写真提供 PALMTREE ISLAND
約3時間のライブを多彩な楽曲や演出で一瞬も飽きさせることなく走り切り、まさに"万能エンターティナー"の名を欲しいままにしたジュンス。「皆さんの応援と声援に応えられるように、これからも思いっきり激しく頑張ります!幸せでした!」という言葉を残して、全員の笑顔と幸福で充満したステージは幕を閉じた。
文=川倉由起子
【セットリスト】
01. 闇が広がる (Japanese ver.)/ミュージカル『エリザベート』より
02. 最後のダンス (Japanese ver.)/ミュージカル『エリザベート』より
03. Loving you keeps me alive (Japanese ver.)/ミュージカル『ドラキュラ』より
04. Life after life (Japanese ver.)/ミュージカル『ドラキュラ』より
05. ゲームの始まり (Japanese ver.)/ミュージカル『デスノート』より
06. デスノート/ミュージカル『デスノート』より
07. I'm ready/ミュージカル『デスノート』より
08. Set Me Free
09. Turn It Up
10. Rainy Night (Acoustic ver.)
11. ⾔葉にできない (Acoustic ver.)(原曲:オフコース)
12. We were..
13. F.L.P
14. Incredible
15. さくらんぼ(原曲:大塚愛)
公演情報
「2023 XIA The Best Ballad Spring Concert vol.3 In JAPAN」
開催日:2023年4月7日・8日・9日
※ライブレポートは4月9日公演の内容となります。
会場:横浜ぴあアリーナMM
KIM JUNSU JAPAN OFFICIAL SITE https://kimjunsu.jp/
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