小野大輔、ソロライブでファンに宣言「太陽のような曲を皆さんに届け続けたい」

2023.5.2(火)

アーティストとしても活動する声優の小野大輔が、全国4都市を巡るワンマンライブツアー「ONO DAISUKE LIVE TOUR 2023 "DEL SOL"」。その最終公演が3月26日に東京・武蔵野の森総合スポーツプラザで開催された。今回のツアーでは最新ミニアルバム「Sounds of Love」でコラボしたアーティストを各会場に招き、スペシャルなライブを実現。東京のステージには人気ボーカルグループ・ゴスペラーズがツアーに華を添えた。

語りかけるようなナレーションから始まり、旅行かばんを片手にライトに照らされた小野は白のジャケットに黒のズボン姿で登場。青のペンライトが輝く会場に向かって「DING DONG」で味のあるダンディーな声音を響かせると、会場を早くも自身の世界観に引きつけ、続く「Brighten Up」で盛り上がりを加速させた。

この日最初のMCでは、「足元の悪い中...」と雨男ならではの定番トークで笑いをつかむと、「故郷に帰ってきた1人のスーパースターが思い出の地を訪れて、自分の過去を振り返りながら笑顔になって前に進んでいく、そんなストーリーを僕の歌で表現したいと思います」とライブの演出を説明。「付いてきてください」とファンに呼びかけ、重低音が響く「月夜の円舞曲」を小野独特の胸に迫る歌声で披露すると、曲調をガラリと変えて「モノクロの虹」「真夏のスピカ」を立て続けに歌い、会場の温度を一気にヒートアップ。続く「花火」では、ファンたちに近い中央ステージに移動して熱いパフォーマンスを繰り広げた。

ここでミニアルバムでも共演した特別ゲストのゴスペラーズをステージへ招待。小野は2年前のゴスペラーズのツアーにボイスアクターとして参加したことに触れ、その時の巡り合わせが今に繋がっていることを明かした。さらに、メンバーの紹介も含めてコーラスパートの話からカレーやご当地パンの話まで深堀りすると、最後は楽曲提供をしてもらった「DING DONG」をボイスパーカッションによる伴奏で合唱。6人の声が見事にハモリ合い、このライブでしか聞けない特別バージョンをファンに贈った。

その後は、オフィシャルキャラクターの"モスくん"とダンスメンバーが切れのあるダンスを披露。そこに黒ベースの衣装に着替えた小野が登場すると、「DELIGHT」でダンスメンバーと共に華麗に踊り、まるでダンサーのようなパフォーマンスで観客を沸かせた。さらに中央ステージに移動して「Deep & Holic」「SHAKE IT!!」「MissionD」を立て続けに歌いボルテージを上げると、独特な振り付けにファンも抱き込みながら「Kiss Kiss Kiss」で一体感を作り出し、会場を魅了した。

極上のショーを作ったという小野は「皆さんが踊ってくれることでステージは完成します」と踊ってくれたことに感謝。そんなファンに「出会いが出会いを生んでここに立っています。改めてここに立たせてくれてありがとう。ここに立てたのも皆さんとの出会いがあったからです」と思いを告白。そして、再登場したゴスペラーズとともにミニアルバムの表題曲「Sound of Love」を一緒に歌い上げ、温かな拍手に包まれながらステージを後にした。

ツアーTシャツに着替えて再登場したアンコールでは、アップテンポなナンバー「だいすき」で会場を沸かせた小野が"モスくん"とダンスバトルを決行。ノリノリのダンスを披露してひとしきり盛り上げると、今度は歌の世界に自身を導いたプロデューサーが卒業することを明かし、これまでの感謝を込めて「CANVAS」をしっとりと歌い上げた。「プロデューサーさんの声から始まった音楽活動でしたが、いろいろな方に支えていただいたおかげで、こうしてライブをすることができます」と振り返り、「歌は自分にとって太陽です。自分を照らし続けてくれて、こうして背中を押してくれる。これからもそんな太陽のような曲を皆さんに届け続けたいと思います」とファンに向けて宣言した。

アンコール終盤は、パワフルなバンドサウンドが心を躍らせる「Shinin'Days」と「ヒーロー」の２曲を歌い上げると、最後の曲「ドラマティック」を熱唱。歌で1つになった会場を見渡しながら腕を振るファンに笑顔で答え続けると、この日ステージに登場したパフォーマーたちが勢ぞろい。マイク無しの生声で「千秋楽、ありがとうございました～」と会場の隅々まで届くように声を張り上げた。そして、旅行かばんを片手に旅立つ姿を演じつつ最後まで会場のファンに手を振ると、ツアーは大盛況のうちに幕を閉じた。

本公演の模様は5月にMUSIC ON! TV（エムオン!）で放送されることが決定。小野の思いが詰まったパフォーマンスと演出を、是非見届けてほしい。

取材・文＝永田正雄

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