ソン・ヘギョ主演の復讐劇「ザ・グローリー」でインパクトを放ったイ・ドヒョン、スターへと駆け上がったその変遷

2023.4.24(月)

目を背けたくなるほどの壮絶な復讐劇が大きな反響を呼んだドラマ「ザ・グローリー ～輝かしき復讐～」に出演したイ・ドヒョン。今年4月に28歳になった彼は、このドラマでソン・ヘギョ演じる主人公・ドンウンにひと目惚れし、復讐を手伝うことになる整形外科医役を熱演。好青年に見えながらも、暗い過去の面影を漂わせた印象深い演技で、注目度を急上昇させている。

■公私共に絶好調！最初のブレイクは、ソン・ガンと共演した「Sweet Home －俺と世界の絶望－」の医大生役

実年齢で13歳差のソン・ヘギョの相手役を務めた一方で、いじめの主犯格・ヨンジン役を演じたイム・ジヨンとの交際を正式に認めたことでも大きな話題に。公私共に充実の時を過ごしているドヒョンだが、彼にとって大きな転機となった作品と言えば、世界的にも注目されたモンスターサスペンス「Sweet Home －俺と世界の絶望－」(2020年)だ。

ソン・ガンの出世作としても知られている同作は、謎のパンデミックにより怪物化した人々の暴走を描いた衝撃作。ドヒョンが演じたウニョクという男は、冷酷な判断でサバイブするリーダー的な医大生で、その実、妹のウニュにはめっぽう甘いという存在感抜群のキャラクター。脇役ではあるものの、ギャップのある姿で視聴者の心をがっちりキャッチし、主役級の若手スターへと駆け上がっていった。

■民主化運動に翻弄される若者たちの青春を鮮烈に描き出す「五月の青春(原題)」

「Sweet Home －俺と世界の絶望－」で世界的注目を集めたドヒョンが、その評価をさらに高めた注目作が、翌年に主演した「五月の青春(原題)」だ。GWにKBS Worldで一挙放送される本作は、1980年5月に韓国で起きた光州民主化運動を背景としたヒューマンドラマ。激動の時代に、運命のように惹かれ合う男女の恋模様が切なく、そして鮮烈に綴られていく。

ドヒョン演じるのは、民主化運動の熱気にも無関心で、お金の工面に奔走するソウルの医大生・ヒテ。"未婚の母の息子"に対する偏見に立ち向かってきた彼が、故郷の光州に戻り、友人の代理でお見合いにやってきた看護師のミョンヒに心を奪われていくところから物語は動き出していく。

道の向かいから恥ずかしげもなく手を振ったり、酔っ払って愛を告白したりと大胆に想いをぶつけるお気楽な学生を、ドヒョンはコミカルな芝居を交えながら表現。加えて、優しさに満ちた笑顔や真剣な眼差しもさりげなく覗かせ、実は誠実という人物像を巧みに浮かび上がらせている。

そんなヒテが想いを寄せるのが、「Sweet Home －俺と世界の絶望－」の兄妹役で共演したコ・ミンシ扮するミョンヒ。彼女もまた他人との関係に一線を引いてしまう心に傷を負った女性だが、ヒテのストレートな愛情表現によって頑なだった心が徐々に解けていく。次第に表情が柔らかくなり、相手に心を許していく繊細な変化を、ナチュラルに表現して見せたミンシの演技も印象に残る。

お互いに想いを通わせていく一方、ヒテとミョンヒの前には、時代の波や家の事情など度重なる障壁が立ちはだかる。物語が進むにつれて、ヒテはふとした瞬間の虚ろな眼差しややりきれない表情を浮かべるように。ミョンヒとの逢瀬を重ねる中で、ドヒョンが全身で体現する"許されない恋"の切なさには、胸が締め付けられることだろう。

■未来のスター選手を熱演！ブレイク前夜に出演した「スカウティングレポート」

また、「Sweet Home －俺と世界の絶望－」の前年、まだブレイク前のドヒョンが出演したスペシャルドラマ「スカウティングレポート」も5月2日(火)にKBS Worldにて放送される。野球のスカウトマンを題材とした同作で、未来のスター候補の高校生・ジェウォンを演じ、瑞々しい存在感を発揮している。

実力や容姿がずば抜けた逸材であるがゆえに、自信家で行き過ぎた礼儀のなさが"痛い"18歳のジェウォン。子どもの頃から大リーグに行くことが夢で、そのスタートラインに立っていることへの過剰な意識で、身を持て余しているような高校生だ。

そんな貪欲でギラついた目つきをしていた彼が、スカウトマンのギョンウ(チェ・ウォニョン)と出会い、徐々に警戒を解いていく繊細な演技は必見。才能の片鱗を覗かせ、役柄ともシンクロするように、ブレイクの予感を漂わせている。

4月26日(水)から韓国でスタートする新作ドラマ「良くも、悪くも、だって母親」でも主演を務め、不慮の事故により幼少期の精神状態に戻ってしまった野心家の検察官という難役に挑んでいるドヒョン。ジャンルを問わず様々な役柄にも体当たりで挑み続ける彼の今後がますます期待できそうだ。

文＝HOMINIS編集部

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