「寵妃の秘密」のリャン・ジェイが「イケメン」に！中国でブレイク中のチャン・シンチョンとのコンビも秀逸な「男女入れ替わり」の面白さ

2023.2.7(火)

古くは大林宣彦監督の"尾道3部作"の名作「転校生」(1982年)から、新海誠監督の大ヒットアニメ「君の名は。」(2016年)まで...日本でも名作が多数存在する"男女入れ替わりもの"。この王道ジャンルにおいて、イケメンアイドルと芸能記者の入れ替わりを描き、中国で大ヒットしたラブコメディ「君(あなた)になるあの日」が、2月21日(火)よりアジアドラマチックTVにて日本初放送される。

常にヒットチャートを賑わすボーイズグループの中心メンバー、ジャン・イー(チャン・シンチョン)と、芸能記者のユー・ションション(リャン・ジェイ)がある日、エレベーターの事故に巻き込まれて気絶してしまう。そして病院で目を覚ますと、お互いの体が入れ替わっていることに気付く。

元の体に戻るまで、2人は周りにバレないよう協力してお互いを演じることになるのだが、パパラッチに追いかけ回されていたトップアイドルが芸能記者に、逆に芸能人に張り付いていた記者がメディアからの注目の的に...。単に男女の入れ替わりだけでなく、社会的に対極にあった2人の立場が入れ替わることで、不思議な絆を芽生えさせていく点が本作の面白さだ。

ジャン・イー役のシンチョンは、血の繋がりのない家族の絆を描いた「家族の名において」(2020年)で妹に想いを寄せる次男を演じ、その繊細な演技で注目を集めた若手トップスター。他にも、中国版「のだめカンタービレ」である「キミと奏でる交響曲＜シンフォニー＞」(2020年)では代役なしで見事なピアノ演奏と指揮を披露。「大宋少年志～secret mission～」(2019年)では華麗なアクションで度肝を抜くなど、甘いルックスに加えてオールマイティーな活躍ぶりで、立て続けにヒットを飛ばしている。

ジャン・イーを演じている時のシンチョンは、エレガントでクール、そしてカリスマ性もたっぷり。自身もブレイク中のスターであり、「キミと奏でる交響曲＜シンフォニー＞」で音楽家を演じた経験は、今作の"トップアイドル"役にも存分に活かされている。

だが、社交的でチャーミングなションションと入れ替わった後は一転、"可愛い女の子"に様変わり。自分の体(入れ替わったジャン・イーのマッチョな肉体)を鏡でまじまじと眺める場面や、撮影現場で自分の"推し"に遭遇してうっとりと一変する場面、はたまた自分(ションションの体に入ったジャン・イー)がノーブラで過ごしていると聞いて「ブラは必ずつけて！」とプンプン怒り出す場面まで...。顔や体がイケメンなのに、言動は女の子そのものというチャーミングな名場面が続々と登場する。

入れ替わった2人のドタバタがテンポよく展開する中で、目の錯覚か、ジャン・イーの顔までもがどんどんションションに見えてくる...そんな不思議な感覚を味わうことができる。

W主演を務める相手役のリャン・ジェイも、今や押しも押されもせぬトップ女優の一人。大ヒットしたラブ史劇「寵妃の秘密」シリーズでも2つの人格を自在に演じ分けており、演技力の高さは折り紙付きだ。

そんなジャン・イーとションションが、入れ替わったり元に戻ったりを繰り返す中で互いに特別な感情を抱き始める。家族や周囲との関係から身体の隅々に至るまで全てを知られ、秘密を共有する間柄だからこそ、燃え上がってからの展開は早い。後半は、2人が至近距離で見つめ合ったり触れ合ったり...ベタ甘なロマンスが待ち受ける。

幼い頃に両親が離婚し、愛情を注いでもらえずにいた過去から、周囲に対して素直になれずにいたジャン・イーが、ションションとして過ごす中で家族の温かさを知り、自らの家族との関係を見直していく成長物語としても見応えがある。

韓国でも、ヒョンビンが演じた御曹司と、ハ・ジウォンが演じたスタントウーマンの魂が入れ替わる大ヒットドラマ「シークレット・ガーデン」(2010年)があるが、"男女入れ替わりもの"の本質は、ロマンスよりもむしろ"人生の再構築"。中国のスターコンビが魅せる王道の人気ジャンルの奥深さに触れてほしい。

文＝酒寄美智子

• テヨンの卓越したダンスにマークのラップ！「イリチルサウンド」全開の「Ay-Yo」に見るNCT 127の実力
• キム・ジョンヒョン演じる王様とは好対照！ナ・イヌが「哲仁王后」で体現する想い人への「深い献身」
• 「ABNEW」を全力で楽しませるAB6IXに魅了！至近距離での心のこもった交流にファンが歓喜したプレミアイベント