仲村トオルが初々しく不良を熱演!映画「ビー・バップ・ハイスクール 高校与太郎狂騒曲」
2025.4.19(土)

古き良き昭和の不良を感じられる作品が「ビー・バップ・ハイスクール」シリーズだ。きうちかずひろの漫画『ビー・バップ・ハイスクール』を原作とした映画作品は、完結編まで合計6作品が上映されている。
第4作にあたる「ビー・バップ・ハイスクール 高校与太郎狂騒曲」では友情にフォーカスが当たっている。モテないことを悩んでいた愛徳高校のヒロシ(清水宏次朗)は、美人女子大生まゆみ(柏原芳恵)と偶然知り合い、トントン拍子で付き合うことに。しかし、彼女のマンションを出たところをトラックにひかれる交通事故に遭う。さらに、そのときに彼がついた嘘がきっかけで、相棒のトオル(仲村トオル)が城東工業の面々との抗争へ向かうこととなるのだった。

(C)東映
王道の不良作品となっているだけに、ストーリーらしいストーリーはないと言っていい。次から次へと問題が降り掛かってきて、4コマ漫画が連続しているような印象さえ受ける。冒頭でも、女子中学生に向かって食い下がるくだりが長く、何か後半につながってくる伏線なのではとさえ錯覚させられる。
他にも、異常な大声で威嚇し続ける教師がいたり、不良だからと簡単に逮捕に踏み切る警察がいたり、不良たちが発する言葉のひとつひとつもしっかりと不適切だ。だが、そういったコンプラ無視のやり取りはただ見ているのが楽しく、いちいち意味や理由を考察するのはナンセンスなのだろう。もしかしたら「昔はこんな時代だったのかも」と想像してしまうくらいの気軽さを持ってやるのが正しい鑑賞方法なのかもしれない。
作品全体のテーマとなっているのが「七夕野郎」だ。映画冒頭に「女にかまかけている男という意味であり それが転じて 女にうつつを抜かし 男との大事な事を忘れるマヌケを言う」と意味が説明されている。テーマ通り、ヒロシとトオルはとにかく女に振り回される学生生活を送っている。不良である以上に、頭が下半身に支配されているような思考が心配になってしまうのだが、最後には友情を選ぶので少し安心できる。
敵グループに拉致されたヒロシを救うため、トオルは馬に乗って現れる。そして、そのまま相手を追いかけ回す。なぜ馬に乗った相手にことさら恐怖を抱くのかはわからないが、トオルは一人で敵グループを一蹴することに成功するのだった。
気づけばヒロシは振られてしまい、結局独り身に。それでも、最後にはトオルと馬鹿話をしてガハハと笑う姿は微笑ましく、いつまでもこのコンビを見ていたいと思わせてくれる。

(C)東映
主演を務めた仲村トオルは、現在では渋さがあふれる名俳優となっているが、当時は20代前半。粋がった不良を真っ直ぐに演じており、セリフ運びなんかは初々しさを感じることができる。
一方で、スイッチが入った瞬間の目の鋭さは現在とも通ずるものがあるようだ。キレたときに目が一気に据わっていく様子は、その世界にいなくとも「こいつ、やばい」という感覚をもたらしてくれる。劇中では、女子とデートするために不良から真面目学生に変身するという流れもあり、突っ張っていないトオルの所作も見どころのひとつとなっている。
また「ビー・バップ・ハイスクール 高校与太郎狂騒曲」では、仲村トオルの歌唱力も存分に味わうことができる。「It's All Right」や「Young Blood」といった若かりし彼の歌も聴き逃すことはできない。
良くも悪くも昭和感を全開で感じることができる本作品。仲村トオルの原点とも言うべき不良映画として、一度視聴しておいても損はないのではないだろうか。
文=まっつ
放送情報【スカパー!】
ビー・バップ・ハイスクール 高校与太郎狂騒曲
放送日時:2025年5月3日(土)18:00~ ほか
放送チャンネル:東映チャンネル
※放送スケジュールは変更になる場合があります
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