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王将戦七番勝負も無事防衛した藤井聡太の3月の対局を振り返る!

2025.4.1(火)

デビュー以来続いていた年度勝率8割の記録がストップしたものの、通算28期目のタイトル獲得となり、22歳の若さで谷川浩司十七世名人の記録を抜いて歴代5位に。NHK杯戦でも優勝し、久しぶりの一般棋戦制覇となった。
※対局予定棋士の名前の後の()内は藤井から見た過去の対戦成績。

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3月2日に第50期棋王戦コナミグループ杯五番勝負第3局で増田康宏八段と対戦。角換わりから増田の研究が深い形となり、消費時間に差がつく。中盤で藤井の作った馬をめぐる戦いになり、千日手が成立した。先後を入れ替え、増田の先手で即日指し直しとなる。
 
指し直し局は藤井の雁木に増田の矢倉。持ち時間が1時間差で後手と苦しい状況ではあるが、うまく対応してバランスを保つ。終盤は堅陣を頼りに増田が猛攻を掛けたが、藤井は正確なしのぎで崩れない。猛攻の合間に着実に反撃の種をまき、最後はしっかりと一手勝ちを収めた。これで3連勝として棋王の防衛を果たす。通算27期目のタイトル獲得で、谷川浩司十七世名人に並ぶ歴代5位タイとなった。
 
3月8、9日にALSOK杯第74期王将戦七番勝負第5局で永瀬拓矢九段と対戦。棋士デビュー以来、藤井の2手目は△8四歩で固定されていたが、本局では初めて△3四歩を選択して雁木へ。永瀬も意表を突かれたようで、序盤から細かく時間を使っていく。難解なねじり合いとなるが、少しずつ模様を良くし、先手を追い込んでいき、最後は一気に踏み込んで永瀬を投了に追い込んだ。これで4勝1敗で王将防衛。通算28期目のタイトルで、歴代単独5位となった。

3月2日に第74回NHK杯将棋トーナメント準決勝の増田康宏八段戦が放映。角換わり腰掛け銀から激しい攻め合いとなるが、増田の攻めが厳しく敗勢となる。絶体絶命となった藤井だが、単騎の玉が驚異的な生命力を見せ、なかなか寄らない。秘術を尽くした攻防手の連発で形勢はいつしか混沌。最後は長手数の即詰みに打ち取り、大逆転勝ちとなった。

4月から名人戦七番勝負で防衛を目指す藤井聡太
4月から名人戦七番勝負で防衛を目指す藤井聡太

3月16日に決勝の郷田真隆九段戦が放映。角換わりから後手の藤井は早繰り銀で先攻を目指す。郷田も攻め合いに応じ、激しい流れになる。終盤まで形勢不明の熱戦だったが、最後に藤井が抜け出して郷田の玉を寄せ切り、2年ぶり2回目の優勝となった。一般棋戦優勝は通算11回目。

第83期名人戦七番勝負の挑戦者は永瀬拓矢九段(22勝8敗)に決定。第1局は4月9、10日(水、木)に行われる。
 
第33期銀河戦で藤井は本戦Gブロックの最終戦に登場。その前には中村太地八段、糸谷哲郎八段らが控えている。
 
ABEMA地域対抗戦2025で藤井は杉本昌隆八段率いるチーム中部のメンバーに選出。他の3人は豊島将之九段、澤田真吾七段、青嶋未来七段。
 
3月15日に放映された予選Bリーグ1位決定戦ではチーム関東B(永瀬拓矢九段、伊藤匠叡王、郷田真隆九段、中村太地八段、高見泰地七段)と対戦。なお、チーム中部は体調不良の澤田七段に代わって宮嶋健太四段が出場している。藤井は副将戦に出場し、永瀬拓矢九段と対戦。勝利してステージ2に進み、そちらは大将で出場。ただし、青嶋七段の活躍により、藤井に出番が回ることなくチームの勝利が決まった。2連勝で予選Bリーグ1位での本戦出場。

文=渡部壮大

放送情報【スカパー!】

第69期 大阪王将杯王将戦 挑戦者決定リーグ戦 豊島将之名人 vs 藤井聡太七段
放送日時:4月17日(木)19:40~
放送チャンネル:囲碁・将棋チャンネル
※放送スケジュールは変更になる場合があります